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メタリック・ファンタジー  作者: oga
第三章 森の街のクエスト
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クエスト仲介業者

 ヒロハルたちは現在、仮の住まいを作るために、森の中へと出向いている。

ロビンソン・クルーソーみたいに木の上に家を作るのかもしれねー。

俺も手伝わなくてもいいのか? とつっこまれそうだが、さっき流星にボコボコにされたのを見て、クエスト行って来ていいよ、また殴られちゃうでしょ? とヒロハルに気を使われてしまった。







「ここが街の通りか」


 大通りまでやって来た。

チラ見しかしたことがなかったため、マジマジと見るのは初めてだ。

通りはかなり横幅が広く、がタイのいいあんちゃんらが、せわしなく行き来している。

両脇は、建築とかに使いそうな伐採した木の置場となっており、それを運ぶ作業が、今目の前で行われている。


「やっぱ、森が近くにあるから、林業みてーなのが盛んなのか?」


 とりあえず、こっからクエストを紹介してくれる場所まで行かねーとだが、どこにそんな場所あんだ?

キョロキョロしながら歩いていると、俺は一瞬、亡霊でも見たかのような気持ちになった。

道端に、泥まみれになった白い球体が置かれていたからだ。


「……まさか、オードリー?」


 自力で沼地から脱出したのか?

その球体は、こちらに向かってコロコロと転がって来た。


「……」


 何も言わずに、俺のことを凝視している。

すっかり忘れてたわ……

こいつ、そうとう怒ってるに違いない。


「あ、あの、さーせんっした!」


「イイデスヨ、ベツニ。 オコッテナイデスカラ」


 いやいや、その言い方、はらわた煮えくり返ってるでしょ?

つか、流星の野郎、帰り道に拾ってけっつの!

基盤も交換できてねーし、このままじゃかわいそうだろ。


「デ、クエストハ、ウケタンデスカ?」


「それがよ、どこでクエスト受けりゃいいのか分かんねーんだわ」


「……ハー、コッチデスヨ」


 何か、ため息みたいのが聞こえたけど。







 オードリーに連れられてやって来たのは、大通り沿いにある、かなり年期の入った木造の建物だ。

昔の小学校みたいな、そんな雰囲気だが、中は大勢の人らでにぎわっていた。


「ココデハ、コンイントドケヲダシタリ、ヘイタイノ選抜試験ノモウシコミ書ヲダシタリ、色々ナテツヅキガオコナワレテイマス」


 要するに、市役所みてーな所だな。

で、クエストはどこで受けりゃいいんだ?


「クエストハ、右カラ二番目ノウケツケデス。 列ニナランデ、モウシコンデクダサイ。 ワタシハ、コレデ」

 

 そういうと、オードリーはコロコロ転がって、外へと出ていった。


「宇宙船まで戻る気か? まあ、いいか」


 俺は、クエストの列に並んだ。

ここに並んでるやつらは、剣を背に担いだ戦士みたいな出で立ちの男から、20前後の学生みたいな女性まで、とにかく幅広だ。

列には、10人くらいの人が並んでいる。

ちょっと時間がかかりそうだけど、暇つぶしできるもんもねーし……

すると、施設の人が横から紙を渡してきた。


「本日ご紹介できるクエストです」 


「どれどれ」


 用紙には、以下のクエストが書かれていた。







・木の伐採 (林業協会) 森から木を伐採するクエストです。 力自慢募集。 報酬10シルバー。


・外壁の修繕 (サカノ大工) 老朽化した建物の外壁の修繕工事です。 主に、脚立での作業になります。 報酬10シルバー。


・屋敷の清掃 (KP清掃) 屋敷の清掃です。 主に、雑巾がけになります。 報酬5シルバー。


・街灯のオイル補充 (マツモトランプ) 通りに設置されている街灯のオイル補充作業です。 報酬5シルバー


・宅配の護衛 (ルネサンス運輸) 隣町までの馬車の護衛です。 剣技など、優れている人歓迎。 報酬15シルバー。


()内は、仕事を提供して下さったオーナー様です。






「……よし、決めた!」


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