赤井流星 その23
パワードスーツは、鉄のアームと足から成り、全長は3メートル程度。
俺が手足を動かすと、連動してアームと足が動く。
オール・ユー・ニードイズ○ルに出てくるスーツをイメージしてくれれば良いだろう。
「……んな例えじゃ、誰も分かんねーか」
このスーツの欠点は、生身が丸出しって点だ。
だから、しっかりガードしなければ、ダメージを食らう。
銃火器も備える暇が無かったし、魔族相手には、かなり部が悪いだろう。
筋力を10倍にするだけのスーツで、どこまでやれるか……
世界樹を登り初めて、随分高い所まで来た。
頭頂部に着いたら、どうやって地上に出ればいい?
設置されてるタラップ伝いには、体がでかすぎて無理だ。
「しゃらくせぇ!」
てっぺんにたどり着くと、地上の裏面から、俺は拳を見舞った。
拳が地面を貫通した。
更に、連打。
できた割れ目に体を入れ、無理矢理地上に出る。
すると、辺りは瞬く間にパニックに陥った。
当然か。
いきなり床からロボが現れたんだ。
俺は、魔族を蹴散らして、目に付いたバーガーショップを襲撃する。
「メガ照り焼きパンチ!」
バーガーにちなんだ技名を叫び、店の壁を破壊する。
特に、意味は無い。
「キャアアアアーッ」
店にいた客が、一斉に飛び出す。
蜂の巣を突いた騒ぎ、だ。
落ちたメニュー表には、人肉バーガーについての記載は無い。
つーことは、別な店か?
移動しようとした時、ビルの隙間から、サイレンを鳴らした車が現れた。
警察だ。
中から、黒いフードをかぶった、不気味な輩が出て来て、手には鎖を巻いている。
「ダークヒーロー、って感じだな」
「……」
フードが走り出した。
手に持った鎖を投げると、俺の右足にそれを絡め
、地面をスライディングしながら後方に回り込むと、鎖を引いて反動をつけた状態で、殴りつけてきた。
咄嗟にアームでガードするも、弾き飛ばされ路上に転がる。
「ぐっ……」
魔族は、基本的に肉体を魔力で強化して戦う。
その為、ただのグーパンが恐ろしく強力だ。
「おらっ」
向かって来たフードに、カウンターのパンチを食らわせた。




