Part 4
アレクサンドリア王国、アレクサンドリア図書館 2013年1月29日 21:50
遠くから見ると互角の戦いに見えたものの、実際にはアレクサンドリア騎士75名とヤマト住民10名による戦いだった。戦いが進むにつれ、アレクサンドリア軍は9名の衛兵に対し、その数にもかかわらず圧倒的な敗北を喫した。一方、防御に徹する衛兵を突破できず、ただ中央に陣取るだけの兵士が一人いた。アレクサンドリア軍が包囲に耐えられたのは、まさにこのためだったに違いない。
到着したばかりのアレクシアには、まるで数日前に起こったことの繰り返しのように見えた。違いは、今ここにいる10名は忍者の装束を身につけておらず、その中には明らかにヤマトの王がいたということだ。彼女は狐の仮面を被り、衛兵が築いた難攻不落の円形バリケードの中央に静かに座していた。
「何かがおかしい」アレクシアが考えていた言葉をエースは受け止めた。
そうこうするうちに、傷だらけのシンが目の前に現れ、状況を説明する。
「陛下とお話したいと言いながら通したのに」攻撃を受け、シンは衰弱していた。「…なのに、急に本を要求してきたんです」
シンの証言により、アレクシアはヤマトが探していた本こそが、彼らが三度も図書館を襲撃した唯一の理由だと確信した。
「これ以上、『アレクサンドリア図書館』を冒涜させてはならない」アレクサンドリアはついにヤマトに合図を送る。
「この茶番劇はもう十分だ!?」一方、ヤマトの王もまた、戦いの疲れを癒したのか、ついに立ち向かう構えを見せた。
この戦いはエースとアレクシアが到着する前から始まっており、ヤマトの王はまだ参戦していない。ヤマトの王は、まだ武器に巻かれた装飾的な白い布を剥がしていないことからも明らかだが、今、まるで聖獣の封印を解くかのように、その布を脱ぎ捨てた。
「我こそは『結束の国、真の力の国』ヤマト王国の者なり」 ヤマトの王は、まるで全ての注意を自分に向けさせるかのように武器を振り回し、被っていた狐の面を外した。「家臣たちは私を清姫と呼んでいるが、サクヤと呼んでくれ…紅鳳院サクヤと呼べ。」
サクヤという名の若き王は、白い羽織に深紅の袴を合わせ、一層輝いていた。彼女のレガリア(王位継承権)は、日本の女性のために特別にデザインされた武器、ハバキに宝石をちりばめた薙刀だった。
「強き者よ、『天之瓊矛』が汝と戯れる」美しい白い顔には笑みが浮かび、空色の瞳には歓喜が輝いていた。
王を相手にすれば、誰しもが恐怖に駆られるのは明らかだった。シン、いや…アレクサンドリアの騎士は誰も彼女に逆らおうとはしなかった。
エースはアレクシアを見て、彼女が挑発してくることを悟った。アレクシアの体は恐怖に震えていたが、瞳は勇気に燃えていた。エースは微笑んだ。
「忘れるな、相手は『七剣聖』の一人だ。持てる全てを出し尽くせ…悔いなき戦いを。」
アレクシアは頷き、左手に握った自身の短棍を抜き、自らの決意を表明した。
「我はアレクシア・ボロメオ、通称アレクサンドリア・プトレマイオス。『大いなる知識の図書館と叡智の王国』の王、アレクサンドリア王国の継承者として、この挑戦に挑む。」彼女の声には、強い決意と力強さが宿っていた。
アレクサンドリア王国、アレクサンドリア図書館 2013年1月29日 23:59
互いに向かい合う二人の王の決闘。
多くの人がこの戦いを壮大な戦いと見ていたであろうが、観客のほとんどは一方的な戦いと見なし、ヤマトの王が圧倒的に優勢だと考えていた。
その理由は明白だ。アレクシアは呪文の詠唱においては確かに強力だが、彼女の天敵は、呪文の詠唱を阻止できる「女剣士」である。一秒一秒を争う戦いでは、より速い戦士が勝利する。
呪文詠唱は王国の力を最も強く示す手段とされているが、真夜中の集会では詠唱に時間がかかる。たとえ短い詩句であっても、相手が詠唱を最後まで許さなければ、魔法は止まってしまう。
これがアレクシアがサクヤと戦う上での最大の不利だった。しかし、観客はただ一つのことだけを考えていた。アルビオン騎士の存在だ。サクヤもそれを見逃していないようだった。
「アルビオン騎士…しかも、彼のような実力を持つ者…」サクヤは興味を持ち始めた。「彼がここにいるなら、アルビオンとアレクサンドリアは…」彼女は言葉を最後まで言わず、アレクシアと彼女の構えを見た。
アレクシアは召喚して代わりに戦わせようとはしなかった。通常、呪文詠唱者にとって、魔法を詠唱する際には守護者を召喚することが不可欠だ。しかし、彼女は完全な近接戦闘態勢をとっていた。彼女は銃剣を抜刀した。左手には短剣アルテミスを構え、右手はダイアナの真後ろに胸を覆い、足も自由に動けるように構えた。
アレクシアはサクヤが何かをじっと待っていることに気づいた…まるで自分から動けと言っているかのようだった。誘うような口調ではあったが、サクヤは優勢な立場にある者らしい傲慢さは見せていなかった。
敬意を表すため、アレクシアは地面を蹴り上げ、実戦で初めて閃光を放つ。魔法の姫君の技に、サクヤ自身も驚愕した。
ヤマトの王もまた、薙刀の凄まじい技で反撃し、戦いは白熱していく。
戦いが進むにつれ、「七剣聖」の一人と称されるサクヤは、アレクシアの多彩な攻撃を防がなければならない場面もあった。彼女はある時は魔法を唱え、ある時は回避するのではなく銃剣で攻撃の隙を作るために閃光を使い、ある時は銃を使ってサクヤが有利な場所に移動するのを阻止する。
激戦の最中でも、意思疎通は可能だった。剣豪は剣を通して相手と対話できると言われている。アレクシア自身はまだ剣の技を完全に使いこなせていないが、サクヤと刃を交えることで、彼女の痛みと苦しみを少しだけ理解することができた。
一撃一撃が感じられ、一撃一撃が鋭かった…サクヤの刀は重かった。義務感からではなく、彼女が大切にしてきたもののために…アレクシアはサクヤの一撃一撃を通して、そう感じていた。




