主要人物
砕けた昴 第2章終了時点での人物紹介になります。
ネタバレになるかもしれないので、第2章終了時に目を通すことをお勧めします。
【星宮 昴】
主人公。中学生。
幼い頃から家庭内暴力に苦しみ、父親の行動により「音」への恐怖心を抱くようになった少年。中学校に進学後も、机を蹴る音などに過敏に反応し、いじめの対象に。次第に学校へ行けなくなり、家に引きこもるようになる。
しかし、母親や友人たち、麻子先生との対話を通じて、自分の過去と向き合おうとする気持ちが芽生える。「恐怖や辛い記憶を自分の一部として受け入れる」という麻子先生の言葉に心を動かされ、少しずつ未来への希望を見出していく。
【星宮 詩織】
すばるの母親。
家庭内暴力を受ける中で夫との離婚を決意し、すばると二人で新しい生活を始める。すばるが学校へ行けなくなった後も、心配のあまり干渉しすぎてしまい、すばるとの間に摩擦が生じる。
湖で倒れていたすばるを助けた後、息子にもっと寄り添うべきだと気づく。「一緒に考えたい」という想いをすばるに伝え、親として彼を支える決意を新たにする。
【空野 裕樹】
すばるの親友。
小学校時代からの仲間であり、ミニバスチームの同僚でもあった。中学校進学後もすばるを気にかけ、学校を休みがちな彼の家を訪れて勉強や遊びに付き合う。
すばるが湖で倒れた際には、彼の状態を聞いて真っ先に行動し、圭吾や麻子先生を巻き込んで支援の輪を広げる。直接的な言葉や行動で、すばるの心を救う力強い存在。
【前野 圭吾】
すばるの小学校時代のチームメイト。
小学校の大会で、すばるのブザービーターのアシストに敗れるも、その試合を通じてすばるへの尊敬と友情を抱くようになる。ゆうきとの繋がりをきっかけに、すばるの困難な状況を知り、麻子先生に相談を持ちかけるなど支援の輪を広げる中心的な役割を果たす。
冷静で行動力があり、友人思いの一面を持つ。
【中川 麻子】
すばるの小学校時代の担任。
すばるにとって心の拠り所となった存在。小学校時代、彼に「一歩を踏み出すことの大切さ」を教えた。すばるの現状を知り、再び彼を支えるために尽力する。
「過去の出来事を自分の一部として受け入れる」ことで前に進むようアドバイスをし、すばるにとって希望を感じさせる存在となる。
【星宮 紘一】
すばるの父親。
暴力的な性格で、家庭内で詩織やすばるに対して暴力を振るっていた。すばるが抱える「音への恐怖」の原因を作った張本人。物語の中で直接登場することは少ないが、その影響力は大きく、すばるの心の中に影を落としている。