9 アップルティーとレモンティー
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昨日ダンジョン蜂に襲われていたダイバー、高橋くんから譲ってもらった、リンゴもどきとレモンもどきを加工した。
本来は果皮を使用するのだけど、せっかくのダンジョン産なので小さく刻んで、ドライフルーツ状になるように水魔法を使う。
荒茶加工の際にせっせと頑張ったお陰で水魔法の効率が上がり、多分ダンジョンに通った成果もあって、魔力自体も増えたらしい。
心配してたように、1日に一回程度しか使えない、と言うようなことは無かった。
三〜四回は使える。
大差はないが、リアル世界(ダンジョンの外のこと)ではこれだけ使えたら充分だし、ダンジョン内では、もう少し回数と威力をマシマシで使える。
やっぱりダンジョン内には、魔力の元になるものが存在するんだろう。ラノベで言うところの「魔素」が。
昨日採取した中級の薬草を紅茶になるように加工する。半分にドライのリンゴもどきを、半分にドライのレモンもどきを入れて馴染ませる。
リンゴもどき入の紅茶ポーションを水魔法で作って飲んだ。
常温のアップルティーだ。
もうちょっと水魔法のレベルを上げて、温度変化もつけたいなぁ。
いや、ひょっとしたら火魔法が必要なのかも。
普段からお茶ポーションを飲んでるお陰で、ポーションの効果が全くわからない。
目の方はすっかり裸眼でよく見えるようになったし、歯は元々問題はない。
化粧水って、どうだろう?目の回復と同じように出来るなら、シミ・そばかすもキレイになるんじゃなかろうか。
水魔法の水を使い薬草を煮出してポーションを作る。
グリセリンを入れて、とろみをつける。
スライムの核を使えると良いのだけど、残念ながら、そのノウハウが無い。
洗面所で顔を洗ってから化粧水を恐る恐る使ってみる。
目薬にした時は、すっごく目に染みたからね。
少し熱いような気がしたが、目に見える効果は無かった。
何もかも簡単に行けば、研究してる人たちの立つ瀬が無いよね、と乳液でお手入れを終えた。
レモンもどきを入れた紅茶ポーションは、かなりスッキリ仕上がったのだが、ちょっとだけ、甘味が欲しくて、ガムシロップを足してみた。
もちろん水魔法と砂糖で作ったヤツを。
みかんとか桃も手に入らないかなぁ〜
オレンジティーもピーチティーも、何なら桃味の烏龍茶だってありだよね、と考えたが、桃はやっぱり処理が難しい気がする。
リンゴとレモン、みかんで満足しておこう。
うーん、荒茶を高橋くんに渡してしまったのは失敗だったかな〜。
どういう作業をしたのか、見たらわかるもんね。
今後、お茶ポーションの販売をして暮らすって言うのもありだったかな〜と、まだ高橋くんに渡したポーションの使用結果も分からないのに、先走った甘い考えを巡らせたのだった。




