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おばちゃんダイバーは浅い層で頑張ります  作者: きむらきむこ
ポーションメーカー

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 出向

 ポーション作りのオートメーション化は形となって、一般販売できる中ではかなりの仕上がりとなった、と思う。


 二度目の研修会から、ものすごく頑張ったのだ。個人レベルがあんまり上がらなかったのが、残念だけど。なんかこうモウヒトツって感じなのよね。


 そんな私に朗報が。

田中DP販売㈱に出向しない?という話が会社に来てるのです。コレやりたい!と言うことで、募集がかかると同時に応募したんだけど、考えることは皆同じ。


 普通、出向って選抜をくぐり抜けていくもんなの?そういう疑問を抱えつつ、最後の椅子を勝ち取った。一緒に行くのが同期の藤田と他部署の笹山さんって言う男の人なので、政治的なパワーバランスで選ばれた気もしないでもないけどね。女性枠で行けるのなら、それに感謝して出向するだけよね。


 期間は半年。会社が出向先の家賃も払ってくれるので、今の家の契約はそのままにする。住まないのにもったいないけど会社のそばの好立地物件なので、手放すと絶対もう手に入らないんだもん。月一くらいで帰って来たい。


 必要な家財その他諸々はもう送ったので、後は自分が行くだけ。頑張るぞー!




 

「回復魔法のレベルを上げるとポーションのレベルも上がると思いますが、どうされますか?」とダイバーとして活動するかを確認されている私。


はぁ?っ言う感じなんだけど、私、ポーション作りに来たんだよね?なのに、なんでダイバーをやれと!?ここのやり方がそうなのなら、ある程度は仕方ないのかな?…と言うことで。


「安全に連れて行ってもらえるんですか?」と聞いてみた。コレ、絶対譲れないから、自分で自作ポーションの検証実験なんてしないからね!!


「護衛はつけますからケガをするような事はないと思います」と田中さんは淡々と言った。


「よろしくお願いします」と、藤田共々頭を下げた。あ~コレで私もダイバーかぁ。入社前にダイバー資格取った時以来だわ〜と考えてたら、隣から「僕はポーション作りの研修に来たので、ダンジョンに行く予定はありません」と笹山さんが言い出した。


なんやかんやで笹山さんはポーション作りオンリーの人になった。あの人がそれで良いんなら、私もゴネたら良かったじゃん。ムカツク、笹山め。


 その後、色々説明を受けたが一番嬉しかったのは、家事の事だ。

寮母さんがいるので、洗濯とご飯は全部お任せ出来るんだって。会社が借りてくれたアパートも会社からすぐ近くだし、ラッキーかな。ダンジョンに行くこと以外は。クソ笹山と。



「藤田、ダンジョンって行ったことある?」2人でアパートに向かいながら聞いてみた。

「あるよ〜。生活魔法取りに行くのに学生の時」


「それは私も行ったよ。そうじゃなくて、戦えんの?」


「それは無理。でも護衛が付くって言ってくれたからあんまり気にしなくて良いんじゃない?」「そうだよね、そう思うしかないよね、じゃ、また明日ね」とアパートの入口で別れた。


 後ろから「藤田さん、ここのアパート、田中DP販売の関係者がほとんどなんで、これからよろしくお願いします」と、声をかけられた。


「採取、護衛担当の佐藤です」と、がっしりした男の子が頭を下げた。






 



 

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