恵美のお仕事事情 6
田中さんからお仕事を回してもらえることになった。
しばらくはパート扱いだけど、鑑定を取るかポーションのレベルが上がるかしたら、社員として雇ってもらえるって!
おまけに明里も康太たちも会社の寮に入れてもらえるって。明里とはルームシェアしてたので、私の結婚後、部屋探しを余儀なくされてて、ちょっと申し訳なく思ってたのだ。
くららが言うには、今までは3人(田中さん、くらら、史郎)で3食作ってて、作り置きの仕方とか、掃除とか家事のやり方を教えてもらえて、すごく勉強になったそうだ。
私たちがいた施設は給食調理が主だったので、一応退所前に調理実習はするものの、みんな家事の経験が乏しい。慣れていないので、一人分を作るほうが高く付くので、コンビニのお世話になることが多い。それでさらに自炊から遠ざかるのだ。
私も近々雅也と同居生活を始めるので、くららの話は羨ましかった。
ご飯、作れないわけじゃないけど、毎日となると切実に困っていたのだ。
それはともかくとして、田中DP販売㈱に出勤する生活が始まった。
午前はダンジョンで採取、午後はポーション作りに頑張っている。
私と明里は、ポーション作りをくららに教わっている。水魔法の使い方が、田中さんもとい社長ゆずりで特殊。乾燥なんて、初めて見たわ。
くららが言うには、この乾燥を使えるようになるとポーション作りのレベル上げが楽になるらしい。私と明里は回復魔法のレベルが元から高いので、水魔法の使い方次第で、高レベルのポーションを作ることが可能だそうだ。
「恵美さんも明里さんも、スッゴイ羨ましいですぅ」
くららは、一通りの魔法が全部使えるが、全部初心者レベルだったので、なかなか上がらないらしい。社長には、「私も4桁ダイバーだったから、レベル的にはくららさんとスタートは同じよ〜」と慰められているそうだ。
康太、太一と元希の3人も社長と一緒にダンジョンに潜って、鍛えられているらしい。レベルの高い3人が、社長に鍛えられるって、どういうコトよと、最初に聞いたときは聞き間違いかと思ったのだが、ホントに鍛えられてるんだって。
社長の魔法の使い方にはみんなビビりまくりで、「電撃」に至っては、土下座で教えを請うたそうだ。一体どんな魔法なんよ〜、と明里と笑ってたのだが、史郎には「恵美と明里も、ウォーターボール教えてもらえ、女王蜂倒すには一番楽だぞ」と言われた。
後日、社長と一緒にダンジョンに行った際、私と明里もウォーターボールと電撃を教えてください、と五体投地することになったのだった。
「社長、魔法の使い方が特殊すぎると思うんですが…」と言ったら、社長からは「ゲームみたいに使うやり方しかないって、そっちの方がビックリよ。せっかく魔法使えるのに、なんで自分に便利に使わないの?」と、ものすごく真剣に返された。
こうしたい、と思ってすぐに使えるようになっちゃうのにも、オドロキなんですが…




