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おばちゃんダイバーは浅い層で頑張ります  作者: きむらきむこ
本編

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32 やりたい事は全部する

 「高橋くん、史郎くんと一緒にちょっと勉強してきてくれない?」


「いきなりどうしたんですか?」


「そうね、いきなり過ぎよね、明日の10時から会社の方針とか色々話をします。みんなに集まるように言っといて」


 会社の今後に関して、みんなの意見もあるだろうし、説明会をすることにした。


 小さい会社なので今は私のワンマン経営でやってるけど、そのうち私も働けなくなる日が来る。その日は遠いかもしれないけど、明日かもしれない。そうなったら確実に路頭に迷う子が出てしまう。そうならない為にも、道は作っておかないと。


 会社のお金と私のお金を分けて、きちんと会社に残すようにしないと社員が困る。もちろんうちの子達も。


 


「おはようございます、みんな集まってくれてありがとう。これから会社の方向について話します。みんなの意見は後で聞くので、一通り聴いてください」

といって、会社経営は徐々に私が抜ける方向で進めること。社員はみな、資格取得を会社の援助で出来ること(もちろん限度はある)将来的には社会人でも学生でも面倒なくくりなしで、返済不要の奨学金制度を作りたいので、その準備をしたい。


 私の希望を詰め込んだ話をした。


みんなからの質問は結局のところ大きく一つ。

「私たちの給料はどうなる?」だった。


 そうだよね〜、もちろんソコ気になるよね〜。お金で苦労してる子ばっかりだもんね〜。最終的にどのくらいになるかはまだ決めてないけど、特許のお金の幾らかを基金に使うつもりでいることを説明した。


 会社の利益は、社員にできるだけ還元するつもりだけど、会社の体力としての資金も必要なのでその辺は理解して欲しいことも説明した。



「それで、奨学金の第一号として明里さんに治癒士の学校に行ってもらうことになりました。他にもやりたい子がいたら言って、出来るだけ対応するようにするから」


 明里さんはうちの会社でアルバイトをしつつ、学校に行くつもりにしてるそうだ。両立できるかはまだわからないので、無理だと思ったらすぐに相談して、と強めに言っておいた。

 

「それで、康太くん(高橋くん)と史郎くんには将来の会社経営に備えて、経営者向けの勉強をして欲しいの。恵美さんは出来ればこのままポーション作成のレベルを上げてほしいし」


 うちの会社はポーション販売が基本なので、みんな出来るだけポーション作成のレベルは上げてほしいし、鑑定も出来れば取ってほしい。納品だけじゃなくて、アンテナショップみたいなのもやってみたい。そしたら安全なバイトで高校生を雇えるから。と、またもや湧き上がってきた私のお願いに、「やること増えてませんか?」と社員一同に突っ込まれたのだった。


 お金って素晴らしい。やりたい事が形になる。後は持続可能な形に落とし込んでいけるように頑張ろう。


 私もポーションのレベル上げして、鑑定育てるぞ〜と、既に会社の経営に関して手を離れた気分でいたが、まだだった(泣)








 

明日からしばらく他者視点の閑話を挟みます。

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[一言] 福利厚生は手厚いけど、手取りは15万
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