14 鑑定
読んでくださってる方はご存知かと思いますが、ものすごくご都合主義です。
そこのところ、含みおき下さいませ。
評価とブックマーク、いいねをありがとうございます。
お陰でローファンタジー日間ランキングにタイトルが上がりました。
驚きと感動で胸がいっぱいです。
1日中ニヤニヤしてます♥
数日後、私は娘と東京に行った。
ダンジョン特許の事務所で出願手続きをする為だ。
やはり薬草を荒茶加工するのは、他に類を見ないらしい。
ダンジョンで使用モノの特許としておそらく申請は通るだろう、とのことだった。
私としては、ある日いきなり特許の使用料を払え、と言われなければそれで良いのだ。
そして今回の上京のメインイベント、鑑定だ。
(娘のメインは孫と行くネズミの国で、私が特許の話し合いをしていた日に堪能したらしい)
息子の紹介で行った鑑定の会社は、言ってみれば少々胡散臭かった。
紹介でなければ、きっと入口だけ見て引き返しただろう。
東京でも下町に位置する雑多なビルの4階に、その会社はあった。
ダイバーだったという社長は私よりは若いが(当たり前だ)そろそろ初老に手の届く年齢のおじさんだった。
あとになって、すごく失礼な感想だったと思った。
もし、私にも鑑定のスキルがあったとして仕事を始めるとしても、出せる金額には限りがある。いきなり一等地に会社を構えたりは出来ないのが普通だ。
まぁ、閑話休題、鑑定の結果
私には回復魔法のスキルがあった。
使える魔法は、水魔法一択。
水魔法の派生で初歩の回復魔法があるらしい。
この先水魔法を育てていくと、回復魔法もスキルアップする余地がある、と言うのが鑑定結果だった。
娘の方はスライムを1週間ほど、ザクザク倒した程度のダイバーなので、まだ魔法は使えない。特にスキルもないとのことだった。
スキルの育て方とかあるんですか?との問いに、鑑定者は同じような条件でダイブすると同じようなスキルになることが多いようです、と、推測ですが、と返された。
情報を大局的に集めているのが、ダンジョン省なので、それ以外の場所ではまだまだ考察とか推察といった断定できない情報しかないのだった。
残念ながら彰良も、全容を知るほどの立場にはないようだし、鑑定で私が知ることが出来るのは、この辺りまでのようだ。
もし、娘にやる気があるなら、私と同じように半年ほどダンジョンで薬草採取とスライム退治を頑張ってもらおう。
このあとは、ダンジョン省に作り方を売ってお茶ポーションを大きく広めたい。大手が声を上げたら、回復魔法を使える人もたくさん集まるだろう。
効き目が良くて安価なお茶ポーションを作れる人が。
そうしたら、お茶ポーションを持って手軽に弱者がダンジョンに行くことが出来る。
小さいケガに効くポーションがあれば、医師たちもダンジョンで治癒魔法を育てることが出来る。
治癒魔法を使える人が増えると、病気でつらい思いをする人が少なくなる。
寿命以外で亡くなる人が減ることにつながるんじゃないかな、と期待してるのだ。




