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神様の外交官  作者: 山下小枝子
第一部 第五章

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7 重い心。

 戦が近いという噂が流れても、兵士や役人たちがあわただしく働いていても、佐知子たちの仕事は、生活は、変わらない。


 佐知子は次の日の朝も、寝不足で重い頭と体で同じように仕事をこなした。

 そして、少し憂鬱になりながら朝食を食べていて気付く、


(あ……午後の勉強の時、ヨウに……会え……る?)


 パッと、暗いもやもやが晴れたようだった。


 会える、会える、会えるかもしれない……! 忙しいから来ないかもしれないけど……。

 佐知子の胸が高鳴る。ご飯が一気に美味しく感じた。気の持ちようは恐ろしい。佐知子は少しおかしくて、ふっと笑った。


 仮眠の床には就いたが、何度も寝返りを打って、待ちきれなくて、そわそわして眠れなかった。

 会ったら何を話そう。

 そんなことを考える。


 本当に戦はあるのか、ヨウは戦に行くのか、危険なのか、無事に帰ってきて――。


「…………」


 佐知子の瞳に陰が落ちた。また、胸に重苦しいものがのしかかる。

 その時、昼の鐘がなった。轟音が鳴り響く。佐知子はゆっくりと起き上がった。

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