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神様の外交官  作者: 山下小枝子
第二部 第六章

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3 神の使いとしての自覚。

「それではタカハシ様、荷物の整理はミンが行いますので、私がお世話致しますのでこれからご入浴して頂きますが、問題は御座いませんでしょうか」


 ファティマは佐知子と目を合わさずに、伏し目がちに言う。


「あ、はい! あ、でも荷物は自分で片づけたいんですが……」


 躊躇いながら佐知子が主張すると、


「……そのような雑務は世話係の仕事ですので……」

「…………」


 ファティマの表情と言い方に『あなたは神の使いなんですよ? 自覚を持ってください』と、遠回しに言われているような気がして、佐知子は一瞬、硬直する。


(そうだな……もうこの部屋に入ってから、いや、入る前から、会議室でハーシムさんに言われた時から、私は神の使い扱い……いや、神の使いなんだ……)


 佐知子はそう思うと、すっと息を吸った。


「はい、わかりました」


 そして軽く微笑んでファティマに答える。


「……それではこちらに。専用のハンムが御座いますので」

「え!……あ、はい……」


 専用のハンムなんてあるんですか!? と佐知子は大声を出しそうになったが、神の使いというストッパーがそれをつぐませ何とか冷静に返事をする。


「それではミン、タカハシ様のお荷物頼みましたよ」


 ファティマがミンに声をかけると、


「はい、お任せください」


 ミンは、頭を下げた。


「それではタカハシ様、参りましょう」

「はい!」


 二人は入口の左手にある部屋へと入って行った。

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