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神様の外交官  作者: 山下小枝子
第二部 第四章

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9 アーサーの心境。

アーマの男性が病院に行きたい旨を、佐知子はアーサーに伝えると、


「あ、そうだったんだ! やっぱり言葉通じないとダメだなぁ……じゃあ、病院に行って下さい。無料ですのでいつでも行ってくださって平気ですよ……って、伝えてもらえる?」


 と、アーサーに佐知子は頼まれた。それを男性に伝えると、


「でも……言葉通じないだろ? サチコと一緒に行きたいんだけど、ダメかな?」


 男性は困った様子で言う。すると、


「あ、あの! なんか病院に行く話になってるみたいだけど、俺も病院に行きたいんだ! 言葉通じないからサチコに通訳してもらいたいんだけど!」

「…………」


 そばにいた白人の若めの男性が慌てた様子で会話に入ってきた。


(あちゃあ……)


 何となく、アーマの人々に自分がとても頼りにされているような気がして、佐知子は心の中で呟いた。

 アーサーに伝えるのが、とても気まずい。


「あのぉ……」


 躊躇いながら、佐知子はアーサーに伝える。


「あー……じゃあ、集団検診ということで、サチコさんの予定を調整して、皆さんまとめてサチコさんと病院行きましょうか。多分、女性階行ったら同じような事になるだろうから。サチコさん、いい?」


 苦笑しながらアーサーは佐知子に顔を向けた。


「はい! 私はかまいません!」

「ありがとう」


 慌てながら佐知子が答えると、アーサーは笑顔で返してくれた。


 そして、じゃあ皆に伝えて。と言われる。

 佐知子が伝えると、皆は、わぁ! と声を上げた。


 いつだ? と聞かれたが、まだ未定だと答えた。

 よかった、俺も痛いところがあってな。俺は痒くてよぉ。と、会話が出来る人達が少し話している。


 アーサーは少し下がって、その状況を複雑な表情で見ていた。

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