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神様の外交官  作者: 山下小枝子
第二部 第一章

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5 病院へと。

 女性を立ち上がらせ、病院へと案内する佐知子。


 女性が抱える息子、三歳くらいの男児はぐったりとしていた。事態は深刻そうだった。二人は自然と早足になる。


「ここが病院です!」


 佐知子は閉じている重い鉄の扉を開ける。そして中に入ると、受付の人に事情を説明した。


 受付は壁に面して作られた、レンガに白い漆喰が塗られた大きめのカウンター。その中にいる、受付の褐色肌の中年の女性は、切羽詰まった様子の二人を見ると、受付の中から出てきて、アフリカ系の女性が抱えている息子を見る。


 脈や呼吸、閉じている瞳などを見ると、ちょっと待っててね。と言い、奥へと消えて行った。


「…………」


 二人は不安な気持ちでそこに佇む。すると受付の人が戻ってきた。


「今、緊急診察室開けたから、一緒に来て!」

「はい!」


 佐知子は少し早めに歩く受付の女性の後に続こうとした。しかし、アフリカ系の女性は不安そうな表情でおろおろとしている。


(あ、言葉がわからないんだった……)

「診察室に来てくださいだそうです!」


 慌てて佐知子は通訳し、受付の人を見失わないように、小走りに手招きをする。


「あ! わかったわ!」


 その女性は状況を飲み込み、佐知子の後に続いた。

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