カル少年
前回リリーから貰った力を試した黒柴のカイトです。疲れたので木陰で休んでいました。
「ばぅ…」(いい天気ですね…)
休んで数時間経ちました。ステータスを確認しましたが、MPが全回復しています。よかったです。今の時間帯は3時ぐらいでしょうか?そろそろ寝床を探さなくては…。どこか良い所はあるのでしょうか?周りを見渡しますが木ばかりです。洞窟みたいな所は無いのでしょうか?
周りを気にしていると何かが聞こえてきました。
「ぅゎぁぁーーーーーー!!助けてーー!!」
「わぅ?」(なんでしょう?)
助けを呼んでいるようなのでとりあえず走って向かう事にしました。そこは少し開けた草原でした。その中に、1匹のオオカミ?でしょうか黒色の毛で赤い目を持ち、鋭い牙と爪を持っています。それと、助けを呼んでいた少年?でしょうか赤髪と赤い目をしています。服も少しボロボロで怖いのかぷるぷる震えています。なんだか鈴木くんを思い出します。
そんなことを思っていると、オオカミ?が少年を威嚇し襲おうとしています。異世界にきてはじめての人です!少し嬉しく思いますが、状況があれなのでとりあえずどうしましょう?←結構のんびりしている
まぁここは勢いですね、少年とオオカミ?の間に入り唸り、オオカミ?を鑑定して見ましょう。
「ウゥー!!」
「えっっ?」
少年が驚いていますがスルーです。
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ダークウルフ
レベル5
HP40
MP10
攻撃力15
魔力5
防御力15
運7
素早さ30
▪️魔法 「風魔法L v.1」
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………あれ?
ちょっと低すぎるのでは?私のステータスがおかしいのでしょうか?違う意味で不安になります。
今なら負ける気がしませんので、やられる前にやりましょう!
「ウォン!」(ファイヤーボール!)
ブォォォォォォォン
「…………」
何故がとても大きな火球が現れました…。何故?
ダークウルフが燃え消えました。冷や汗が出てきました、あれ?これ強すぎるのでは?と考えている間にレベルアップです。レベルが3上がりました、火魔法も2上がりました。喜んだら良いのでしょうが、何故が複雑な気持ちです。アイテムもありました[ダークウルフの皮][ダークウルフの爪][ダークウルフの肉][ダークウルフの魔石]です。アイテムゲットのお知らせ?みたいなものが流れました。自動的にアイテムボックスに入るそうです。←便利ですね。ステータスも伸びたようです。複雑です。
「えっっ?犬?」
おっと、少年のことを忘れていました←
少年を見るとポカンとした顔をして放心しています。
「うぅぅ?」(大丈夫ですか?)
「はっ!えっと、犬?助けてくれたのかな?ていうか、すごい魔法だったような…」
放心から戻ってきたようですが、ブツブツ何かを呟いています。とりあえず少年の前に座り挨拶でもしましょうか。
「わん!」(こんにちは!話わかりますか?)
「えっっ?なんだろう?ご飯?」
「うぅぅ」(話はわからないようです。)
話は通じないようです、早く通じるようになりたいですね。そしてそっと少年から干し肉?を差し出されました。複雑です、貰いましたが←
「ばぅ」(複雑な気分です。)
「なんでこんなところに犬がいるんだろう?ここらでは見かけない犬だな。…触っても噛みつかれないかな?」
少年がそっとこちらに手を近づけてきます。ここは、触らせてあげましょうこのふさふさの毛を!←自慢したいようです。
「うわぁ、ふさふさ…気持ちいな」
(そうでしょうそうでしょう!もっと触っても良いのですよ!)と自慢するように触っている手に頭を押し付けて見ました。
「はは!かわいいな。」
(おっと、なかなか見所がある少年ですね。気に入りました!この毛の良さを分かるとは!)
柴犬のことになると少し変わる私です。それはさておき、少年を失礼ですが鑑定させていただきましょう。
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フォルス・カル 人間
レベル5
Fランク
HP20/50
MP30/40
攻撃力10
魔力5
防御力20
運2
素早さ15
▪️スキル「火魔法L v.1」「風魔法L v.2」「生活魔法」
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カルという名前だそうです。Fランクというのは冒険者できなやつでしょうか?レベルは5ですか、運がやたらと低い気がします。だから襲われてしまったのでしょうか?魔法も3つぐらいなのですね…私のステータスが異常なのですね。気をつけなければいけませんね、人前であまり魔法は使わないようにしましょう。厄介ごとに関わりたくはありませんので、私はのんびり暮らしたいのです。
とりあえずはカル少年のHPを回復してあげましょう。〔気を付けたそばからやらかしてしますカイト。この世界では回復魔法は貴重だということを後で知ることになるのであった。〕
「わん!」(HP回復!)
「えっ!……すごい!」
HP回復をかけると対象は薄く黄緑色に光るようです。HP満タンになったようです、良かったです。
「回復魔法…、すごい!見たの初めてだよ。普段はポーションで回復するんだけど…、犬に言っても分からないかもだけど人前で使ったりしたらダメだよ。悪いことを考えている人に狙われちゃうから…」
少年は少し困ったように言ってきました。
「う?」(え?もしかしてやらかしてしまったのでしょうか?)
そんなことを考えていましたら、カル少年に抱っこされ歩き出しました。歩きながら少年は話し出しました。
「僕の名前はカルって言うんだ。ここには、薬草を取りに来たんだけど採取の途中でダークウルフに襲われて…。つい最近冒険者ギルドに入って見習いみたいな感じなんだ。まだ、戦闘に慣れていなくて、一応片手剣は持ってるんだけど慣れてなくてね。家族はいなくて一人で暮らしてるんだ…だからかな君を置いていけなくて、これから一緒にいれたら良いなって思っちゃった…。まあ、犬に言っても分からないよね!」
何も言わずに静かに聞いていたらちょっとしんみりしていました。カル少年の顔を見たら眉が垂れ少し泣きそうな顔をしていました。あれですね、耳と尻尾が垂れ下がった柴犬が背後に見えます。これはあれですね断れないやつです、なぜなら柴犬に似てるから←
それに寝床も確保できそうですし。
「ばぅ!」(しょうがないですね、一緒にいてあげましょう!)
そう言い、カル少年の顔に擦り寄りました。
レベル2up
「火魔法L v.3」
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カイト
レベル3
HP100→120
MP200→210
攻撃力100→110
魔力150→155
防御力200→205
運∞
素早さ100→110
▪️称号
「転生犬」「学習犬」
▪️加護
「リリーの過去」
▪️スキル
「火魔法L v.3」「水魔法L v.1」「風魔法L v.1」「氷魔法L v.1」「雷魔法L v.1」「毒魔法L v.1」「光魔法L v.1」「闇魔法L v.1」「時魔法L v.1」
「幻魔法L v.1」「HP回復魔法L v.1」「生活魔法」
▪️その他
「鑑定」「アイテムボックス」