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シャッフルハード  作者: 成神全吾
娯楽祭編
39/97

『フォース』ヴァルハライズクラークス4

 テレサは水に入る準備はしてあると周到に用意された水着を手渡してくるけど……なんだこの上下どころか左右もセパレートで思った以上に際どい水着は。

 どっからどう見ても作業用の水着じゃない。


「さぁ、早く着なさい三人とも」


 完全にテレサの趣味じゃないか……と言うより今日ここに来た理由も俺たちに水着を着せるためじゃないのか。

 とにかく俺は渡された水着に着替える。


「よいしょっと。ん? 何だよアニーチカ。俺のことジロジロ見て」

「いやぁ。屋外でよくそんな堂々と着替えれるなぁって」

「おぬしも男なのに女人の前で何の躊躇もなく裸になれるのう」

「下は隠してただろ。それに認めたくはないけど今の俺の体は女だし、別に俺はお前たちが裸になっても気にしないぞ」

「テレサのおっぱいをいつもチラチラと横目で見てるくせによく言いますよ」

「むっつりスケベでキモイのう」


 うるせーと吐き捨てさっさと着替え、髪も一つに纏めて今一度湖に飛び込む。

 チラッと横目で見るとテレサはどうにも服の下に水着を着こんでいた様で二人の生着替えの様子をガン見していた。


「アニーチカは競泳水着タイプ……ヤミーはフリフリのワンピースか。どっちとも恐ろしいほどのまな板だな。羨ましい」


 テレサの話によると今日の目的であるシミズクは陸に上がらない鳥、言うなればずっと水中にいるペンギンみたいなものらしい。

 アクロンが獲ってきた獲物を餌にして、代わりに湖を清掃する共生関係にあるとのことでアクロンが湖にいないときは基本的に壁際のくぼみで蹲っているとのこと。

 つまり逃げ場のないところに出向いて羽を毟るのが今回の仕事だ。


「無抵抗の鳥の羽を毟るってのがなんか気が進まないなぁ」

「随分とお困りだのうレン」


 犬かきで傍に寄ってくるヤミー。

 こいつがヴァルハライズの一員となって一週間が経った。

 今でもこいつに殺された恨みを持っているんだけど、不本意ながら同じ釜の飯を食う同僚としてお互い愛称で呼び合うほどには仲良くなっていた。


「なんじゃあワシをじろじろ見て。さてはおぬし、ワシのナイスバデーと過激な水着に欲情しているんじゃろう? 人気投票をしたら一番になってしまうほどかわいいからのう」

「この前自分は六百歳くらいって言ってたよな。若作りにも程があるぞクソババア。俺は遠泳する。一キロもないだろうし、軽く往復してくる」

「待て。この一週間二人を見てきたが、どうにも魔王討伐に意欲的ではないじゃろ? アニーチカに至ってはテレサに心酔してる始末」


 目をやるとアニーチカは溺れる勢いでテレサにしがみ付いては泳ぎを教わっていた。


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