登校!登校!
今回はがんばって2000字になりました!という3話です。
やばい、やばい!!
今学校からなんと3キロも離れている。あと16分で着くのは不可能に近い。なにかいい策はないか....
「なぁ、タクシー使うっていうのは?」
な、こいつ意外と冷静だな。確かにタクシーなら間に合うだろう。
「ごめん。私お金いま持ってない。」
「お、俺も持ってなーい!!」
こいつら、もってないのかよ。ま、俺は持ってるけど帰りに黒龍伝説に課金しなければいけないしな。と思っていると2人がすごいこっちを見ている。
「ねぇ、祐くん。お金もってない??」
「いや~、あ..あいにくもってなくてね..」
よし。これでこの場を逃れたぜ。俺最強!
「えいや!!」
な、こいつ俺の財布取りやがった!
「おい、慶返せ!!」
「いや~祐。お金持ってないならいいじゃん。」
「だよだよ祐くん、いいでしょ。」
この2人、恐ろしいわ!!てか財布開けようとしてるし!!
「おい、開けんなって!!」
「いいじゃん、いいじゃん、て....」
「「えぇぇぇぇぇ!!」」
2人とも中を見て口をあんぐり開けている。中に入ってたのは....
まぁ紙幣で一番いい奴が2枚ほどあった。
「よし、これでタクシー呼ぼう!」
「いやいや、お前らなに勝手に使おうとしてんだよ。それ帰りに黒龍伝説に課金する分だから!!」
「大丈夫だって。べつに十分の一くらいしか減らないから。」
く、こいつら聞かないな....よしだったら、
「じゃあ、慶、前のイベントの激レア武器当たったて言ってたからそれくれるならいいよ。」
「あぁいいよいいよ.....ってあれ☆7だぞ。俺の人生の運半分使って当たったようなものだぞ!!」
知ったことか。俺の貴重な財産を渡すのだからそれぐらいの対価は必要だろ。
「お、タクシー来たぞ。いくか。」
「やった~遅れずにすむ~♪」
とよろこぶ俺と優衣と、
「理不尽だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
とうずくまる慶がいた。
数分後、俺達はタクシーを拾って学校へ向かっていた。
「お、坊主達。遅刻か?」
運転手のおっちゃんが話しかけてきた。
「いや、遅刻しそうだったもんで乗りました。」
「ははははは!まさかタクシーに乗るちゅう発想するとは。坊主達おもしろいな。」
というかんじでこのおっちゃんさっきから超上機嫌だ。多分おっちゃん長生きしそうだな~とか考えていると
「そうだ、坊主達。幻影列車って知っているか?」
「「幻影列車?」」
なんかネットで少し見たことがあるような気もするけど......一体何のことだろうか?
「おっちゃん、幻影列車ってなんなんだ?」
「俺も詳しくは知らんのだが、南影丘駅ってわかるか。」
「はい。二年くらい前に廃駅になったところですよね。」
南影丘駅、月ヶ岡高校の近くにある駅だったが月ヶ岡駅ができたのでその駅は使われなくなり廃駅になったのだ。
「実はその駅に午前零時に行くと、巨大な汽車がやってくるんだ。」
「「は?」」
「で、その汽車に乗ると異世界に行けるっていう噂だ。」
なんかラノベとかでよくありそうなものだな。ま、どうせただの噂だろ...
「すごーい。私見てみたいな~。」
「異世界に行けるっていうのはすげー興味あるな。」
え、なんでこいつらこんなに興味深々なの??
「ま、本当かどうかは知らないけどな。お、着いたぞ~。」
「あ、ありがとうございま~す、あとおもしろい話聞けて良かったです。」
「おう、また遅刻しそうな時は乗ってくてくれ!」
おいおい、さすがにまたこうなりたくはないぜ。
「あ、あとそこの坊主。」
「あ、はいなんですか?」
「幻影列車のことだが、俺は行った方がいいと思うぞ。」
「え、なんでですか?」
「まぁ行けばわかる。おし、じゃあな!」
ということを言い残しておっちゃんは去って行った。行けばわかる?どういうことなんだ?
「お~い祐。おいてくぞ~」
「あ~今行く~」
ま、どうせ行かないと思うけどな.... この時はまだあの場所へ行くことになることも、そこでとんでもない事実が待っていることなど考えてもいなかった。
「もしもし私です。先ほど彼らと接触しました。」
「そうか。で、幻影列車のことは話したのか?」
「はい、しかしなぜ彼らに幻影列車のことを教えるように指示したのですか?」
「簡単なことだ。いずれ起こる破滅のために使える駒は増やしておいた方がいい。特に彼は<彼女>と深い関わりがある。彼らならば世界に立ち向かえるはずだ。さて、君は彼らを幻影列車に向かわせるように仕向けてくれ。」
「了解しました。」
ツーツー、主からの電話がきれた。今だ私には主のお考えがよくわからない。私や主はあちらの世界の住人である。それなのになぜ破滅に関わる必要があるのか?さて、これからどう動くべきか.......