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孤独な世界

作者: 篠井 秋生

全ての戒めを断ち切り

自由になったその瞬間に

孤独が暗く大きい口を開けて

君を飲み込むだろう



蛇のような「狡猾」さを持ち

獅子のような「力」を持ったとしても

『孤独』という名の『絶望』の刃を

退けることは出来ない



僕はただ独り

果てのない迷走を繰り返す



血を流しながら不完全な世界を

維持していくだけ



僕たちは一人

二人居てやっと一人



涙を流しながら不完全な世界を

維持していくだけ



そうして泣きながら目覚めた朝に


僕たちは漸く『生きる』という事の意味を知る


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