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美少女とは出会えません

「ひどい目にあった」

ひとまずあのホモ(擬)から逃げることが出来た俺は遅刻決定の入学式に向かっている。作戦1の(曲がり角で美少女とお知り合い)は失敗したが、まだ作戦2が残っている。そんなことを考えながら歩いていると俺の横を同じ高校、桜木ノ高校の生徒が通り過ぎていった。こいつも俺と同じかと仲間意識を持ちそいつに追いつこうと走る。すると曲がり角を曲がった辺りで名も知らぬそいつがいきなり地面に倒れこんだ。なにかにぶつかったらしい。そのぶつかったものはなんなのか確かめようと覗き込む。その瞬間俺はその場で立ちすくむことしか出来なかった。なぜならぶつかったものは俺がぶつかるはずだった美少女だったのだから。はぁぁぁぁ?!いやいや、待て待て待て!おかしい。なんで俺じゃないんだ。フラグも立てたのに。いや、考えろ。確かにフラグは立てた。だがあのフラグはホモ(擬)にぶつかった時に俺の心と一緒にバキバキに折れてしまったのではないか。あの時にあいつに会わなければぶつかっていたのは先に走ってた俺なのだから。でもここで俺がこの子を助ければ何か起きるんじゃないかと思い女の子に手を差し伸べる。 

「大丈夫ですか?立てますか?」

俺の言葉が彼女に届くことはなかった。なぜなら 

「ちゃんと前向いて歩きなさいよね」 

「はあ?お前こそ気をつけろよ」

などという、見飽きたベタな会話を繰り広げていたからだ。うん!無理だ。今のこいつらに入る余地は一ミリもない。彼、彼女達はケンカしたり感動があったりしてまるでマンガのようなラブコメを送るんだろう。ここにいて巻き込まれ、こいつらのラブコメの準主要メンバーになって叶うことのないのに恋をさせられないように俺はその場からそっと立ち去った。作戦2を遂行するために。

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