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1/3

プロローグ

初連載です。

全くの初心者ですが、頑張ります。

 授業終了の鐘と同時に、私は直ぐさま教室を出た。

 ――この教室に、長居は無用だ。


 私には友達が居ない。


 いじめられている訳ではない、単に特別仲が良い人間が居ないだけだ。話し掛けられれば難なく話す事は出来るが、気が弱い私は自分から話し掛けるという事が出来ない。そもそも影が薄いため、話し掛けられる事さえなかった。その事が祟ってか、高校入学初日からクラスメート達に気付かれず、出遅れてしまった私は入学式から半年経った現在まで友達と呼べる親しい人間が居ない。


 一時期は部活にでも入ろうかと思った事もあった。

 けれどコミュニケーション能力の無い私は、きっと部活に入ってもそう変わらないだろうという結論に至り、結局部活には入らなかった。 ……実際には、入れなかった、の方が正しい。


 入部届を出しに行ったときに、勇気を出して部員らしき人に話しかけたものの、気付かれる事はなかった。この有り様じゃ部活に入っても部員達に気付かれないのではないか、そう思った私は、部活に入る事を早々に諦めた。話し掛けても気付かれないなんて、どれだけ私は影が薄いのだろう。家族にさえ「うわっ、お前いつそこに居たんだよ。相変わらず影が薄いな」なんて言われる私は部活に入る事さえ許されないのだろうか……。


 それからというもの、部活に入る事を断念した私は、放課後、休み時間はいつも教室で大人しく本を読んでいた。

 楽しくお喋りをするクラスメート達を、横目で眺める日々。

 気の弱い私は、あの輪の中に入る事が出来ない。


 いつからだろうか、授業が終わると直ぐに私は図書室へと直行するようになっていた。


「友達、欲しいなあ……」


 何度も呟いた事。

 呟いた所で友達が出来る訳も無い。それでも、呟かずにはいられなかった。


 授業が終了したと同時に図書室に直行した私は、隅っこの方で本を読んでいた。影が薄い上に、気付かれにくい隅っこなら、いくら呟いた所で気にする人間は居ないだろう。もっとも、放課後に図書室に来る人間はあまり居ないので私が実質図書室を独占していると言っても過言ではない。


 呟いて虚しくなった私は、本を読み終えていた事もあり、気分転換にでもと図書室を探索する事にした。私はこの図書室の事を、中々気に入っている。

 学校の図書室にしては広く、様々な本が揃っているため、放課後はいつもこの図書室で本を読みながら時間を潰していた。家に帰っても特にする事は無いため、閉じまりの先生が来るまで図書室で本を読む事がこの高校に入ってからの日課だった。


 まだ読んだ事の無い本のあるエリアまでゆっくり歩いていく。足音を立てずに歩く事が最近のマイブームだ。

 図書室の一番奥まで辿り着き、少し目を閉じてその場に立ち尽くす。静寂が、とても心地良い。


 ――その時、ふっと浮くような感覚に陥った。


「え?


 驚いて、閉じていた目を直ぐに開ける。思わず出てしまった間抜けな声が少し恥ずかしい。けれど羞恥心なんて、直ぐに消えた。


 目を開けた私の前には、豪奢な椅子に腰掛けたとても端正な顔の男。


 男は驚きを隠さず、美しい青い色の目を限界まで開いている。西洋風の顔つきで、襟足までの艶やかな金髪の持ち主だった。

 中世ヨーロッパの王族や貴族を思わせる恰好をしていて、見るからに高価な装飾を幾つも付けている。何か書き物をしていたのであろう、右手には羽の付いた万年筆の様な物を持っている。男は微動だにせず、文字通り固まっていた。


 そんな男を見つめながら、静かに状況を整理していく。固まってしまった男とは反対に、私はひどく冷静だった。

 まず、私は図書室に居たはず。図書室の一番奥まで行ったとき、確か目を閉じていた。けれど、目を開けると見知らぬ男が目の前に居た。男の吐息が私の睫毛に掛かる。


 男は私を見下ろしていた。

 そして、私は男の膝にま跨がるように乗っている。


 

――今更だが、どうしよう。






駄文ですみません(´ω`;)


8/31 改稿しました。

※サブタイトルをプロローグに変更。

9/3 更に改稿しました。

もしかしたらまた改稿するかもです、すみません。

12/28 更に更に改稿しました。

そんなには変わってないです。

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