お気楽
「うが・・・っ」
悲鳴?いや、叫び?何でもいいや。
少年はそう思った。
彼は水岸悟13歳。(通称・彼)
殺し屋だ。
彼の見かけは、カッコいいようだが、服には血が飛び散っている。
殺し屋だからしょうがない。
ともいえないが。
彼は普段、学校(といっても、月に1回)行っている。
彼は、成績優秀・スポーツ万能のすごすご少年だ。きっと。
彼の楽しみは、殺し。
銃を使った。
はずだったが。
「あっ、3時じゃねーか!いそがねーと!」
彼は、早足に家へ行った。
そして、血まみれの服から、普段着に着替え、キャップをかぶった。
ポケットには、大量のお札とキャッシュカード(お札3枚以外は全て偽物)が入った、財布・黒い携帯・そして、銃。月のマーク入りの。
「わ――!ゴメンッ!ズガッ?!」
コケた。
「遅いっ・遅いっ・遅いっ!!30分の遅刻!またやったの?アレ」
そんな彼も気にせず言う。
「おぉ、まぁな!アリ?チビっちは?」
「失礼ね。というより、アナタにチビとは言われたくはないわ」
突如、後ろ(でも、低い位置)から聞こえた少女の声。
そこには三つのソフトクリームをもった少女・彼女は成川兎黄亜13歳(通称・少女)がいた。
そして、先ほど、彼に説教?した彼女・成川由黄亜13歳。(通称・彼女)
二人は、双子であった。
しかし、性格が丸反対の。
少女はプライドが高い。
彼女は気まぐれなヤツ。
そして、彼は二人が混ざったようなヤツ。
そして、彼がいつもこの時間を楽しみにしているわけは・・。
「はい、ソフトクリーム。バニラでいいでしょ?」
コレ、食べ物だ。行くと必ずもらえる。
「おうっ、サンキュー!チビっち★」
ぱしっ、と少女は彼から、ソフトクリームを取り上げる。
「あぁ!なにすんだよぉ!!」
彼は子供みたいに、頬を膨らます。
「なによっ!アナタが悪いのっ!ドチビ!」
「なに!?オマエのほうがチビじゃねーか!この・・チビチビチビチビ!!」
「あたしのとっちゃ、二人とも小さいけどね。というか、変なことで喧嘩しないでよ」
「うっ」
「あうっ」
二人は、言葉を失う。
確かに二人より、彼女のほうが5センチほど大きい。
双子でも、身長の差は有った。
「ねっ、だから、はやくいこうっ!無くなっちゃうよ、本」
彼女が行きたがっているのは、
「あそこは、いっぱいあるから大丈夫なんじゃない?」
「それもそうだね。ほら、ソフトクリーム返して、行こうか!」
少女は、渋々とソフトクリームを返す。
彼は待ち望んだソフトクリームが返ってきたので、眼を輝かせた。
「今度また言ったら、叩きのめすから。いいでしょ?姉さん」
と言う、言葉と一緒に。
それに、彼女は
「それは、悟しだいだね」
といった。
「えっ!?何勝手に話し進めてんだよ!つーか、オマエ何気なく了承しただろっ!由黄亜!」
「うん」
「うん――じゃねーんだふごふごふごうふごふご・・」
「ねえさん、行きましょう」
少女はにっこり、笑い言う。
「あら、ロープ、必十品だっけ?」
彼女は首をおかしげる。
「姉さん、それはあたしです。ホラどチビ、行くよ」
「ドチビゆーな!」
「じゃあ、チビ助」
「そーゆー意味じゃねー!」
「五月蝿い」
ボカッ、と背中を蹴られた彼は、まもなく気を失うことになった。
名前が書いていないのは、大変だからです。特に双子。了承してください。