青春プロローグ
『君は、青春ってなんだと思う?』
ふと頭の中に沸いた疑問、「青春とはなにか」
電子辞書に「青春」は?と聞くと「年の若い時代」または「人生の春に例えられる」と答えてきた。
年の若い時代ってのはわかるけど、人生の春って何だ?
実験:クラスの奴らに「青春って何だと思う?」と聞くと
友人A「青春? なんでまたいきなり青春……。
ん~~、今の俺達のことなんじゃないか? 一応高校生なんだし」
友人B「青春ねぇ。
あれでしょ、大人になってから思い出したくないくらい恥ずかしかったりする“痛い事”」
友人C「何言ってんだよ、二人とも!
青春って言ったらやっぱり恋だろ! “恋”!! いいなぁ~、俺も彼女が欲しい! 切実 に!!
あ~あ、もうすぐ夏休みだって言うのに。
あっ! おいお前ら、夏休みはもちろん空いてるよな!
彼女いない者同士、一緒にどっか行こうぜっ!」
友人B「僕はパス。もう彼女と旅行いく約束したから金が無い」
友人A「俺も生徒会があるから無理」
友人C「なっ! お前ら薄情すぎるだろ!!
つーか、おい! 黒河!! てめぇー、いつの間に彼女なんてつくったんだ!!
聞いてねーぞ! この前別れたんじゃなかったのかよ!!」
友人A「へー、俺も初めて聞いた。今度はどんな人?」
友人B「年上で可愛い人。つい1週間前に駅で逆ナンされた」
友人C「そんなのきいてねぇ~~!!!」
友人B「だって、言ってないし」
友人A「えっ?! そんなんで付き合って、しかももう旅行?」
友人B「ん~~、ちょっと早いかもしないけど、まあ、だって相手大学生だし」
友人C「父さんは外泊なんて許しません!!!」
友人B「誰が父さん? お前の許可なんて求めてないし」
友人A「ふーん、大学生の彼女か……」
友人C「なあなあ、黒河! なら今度、その彼女のツテで合コンセッティングしてくれよ! なっ!
俺と小野宮と橘で3対3!」
友人A「絶対いかない」
友人B「嫌だね、面倒。
だいたい大学生にもなって、高校生なんかに興味なんてないって」
友人C「じゃあ、なんで黒河は声掛けられてんだよ!」
友人B「顔がいいから」
友人C「騙されてる!! 騙されてんだよ!!!」
友人A「え、どっちがどっちに?」
友人B「彼女が僕に」
友人C「フンッ! 黒河なんて……、黒河なんて!!
その大学生彼女に遊ばれに遊ばれまくって、ボロボロのぼろ雑巾みたいに捨てられればいいんだ ぁああ~!!!」
友人B「はいはい」
友人A「なんで富永はこんな荒れてんの?」
友人B「あれだって、高校生になったら自然と彼女ができると思ってたクチなんだよ」
友人A「ああ、いるねそういう人」
友人B「そのくせ未だに彼女ができないから拗ねてるんだよ」
友人C「うっせ~~!! 黙れぇ~~!!! 出会いがなさすぎんだよぉお!!!
ああ!! 彼女が欲しいぃぃいい!!!」
友人B「うるさい、黙れ」
友人A「そんな嘆くなよ。ほら、富永にも富永のペースっていうものがあるんだよ。
きっとそのうちできるよ、彼女」
友人C「ホントか?」
友人A「…………多分」
友人C「なっ! なぜそこで顔をそむけるんだ!! 慰めるならちゃんと慰めろぉ~~!!!」
友人B「うん、これが“青春”の図だね。わかった? 小野宮」
「おお、青春って単語だけで、ここまで会話を広げるお前らがすげーということがよくわかったわ」
結果:聞いた相手が間違っていた。