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第2話:好い日旅立ち

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




 元気良く家から出発し歩みを進める。「猫野家」は山間に家があるため、最寄りのバス停が15分程歩いた場所にしか無いのでそこそこ遠い。


スマホの時計を少し見つめる。

(今の時間は「8時41分」……バスは「9時5分」だから余裕だね──)


 如何せん大きなキャリーバッグと沢山物が入ったバッグパックを背負っているので大荷物ということもあり、気持ち早く出発した甲斐があった。


 桜の開花した木がチラホラと映えている向かいの山を見ながら歩いていたらバス停にたどり着き、ベンチに座り5分少々待つとバスが来た。


「 I 駅方面行き〜、 I 駅方面行き〜……」


 バスに乗車し揺られること約1時間、県内でも1番と言ってもいい程の大きさを誇る I 駅に到着。

 これから更に10分後に来る「 I 空港行き」のバスに乗り継ぎ、昼前発の便で飛行機で都心部の空港まで向かう予定なのである。


───そして無事に乗り継ぎも終わり、空港に到着した。


(うわぁ───……ひさしぶりの空港だぁ、何だかきんちょーしてきたかも)


(空港に来るなんて小学生の時の家族旅行ぶりだもん……そういえば、飛行機まで時間あるし中見て待っておこっと)


 空港内に入ると、昔来た時の記憶より随分と変わっている様子であった。 今まで何度か内装工事が行われたせいか、待ち合い室と土産屋が拡張され全体的に綺麗で快適になったイメージだ。


 しばらくフロア内を見回った後受け付けでチェックインを済ませ、そろそろ()()()()になり手荷物のキャリーバッグを預けて保安検査場のゲートをくぐろうとしたその時。


「「「ピーンポーン!」」」


「エッなに…?!」


「あのお客様、大変申し訳ございませんが首もとに付けてらっしゃる物を一度外してから、再度ゲートをくぐっていただいてもよろしいでしょうか…?」


「…え?……あっ! ゴメンなさい、です」


 いつも必ず付けているお気に入りのチョーカーを外し忘れてしまっていたのだ。


 それから無事ゲートを通ることができ、搭乗手続きも済ませ飛行機の中に入り指定した座席を探す。


「A―22は・・・ここだ」


無事に着席して間も無く機内アナウンスが流れる。


「えー、本日は〇〇航空〇〇〇便H空港行きにご搭乗いただき誠にありがとうございます。 機長の「鳶田(とびた)」です、間も無く出発致します。 安全の為シートベルトを腰の位置までしっかりとお締め下さい。 」


「H空港までの飛行時間は1時間20分を予定しております。 それでは、春風とともに爽やかで素敵なフライトをお楽しみ下さい。」


 機長の粋なアナウンスが終わり、少し間があいてから機体がゆっくりと方向転換をし始めるのを感じた。  

 どうやら誘導路を走行し滑走路に進入できた様で、いよいよ離陸する準備段階が整ったみたいだ。


 そして、一気に加速し始めたかと思えばその巨体が地上を離れ空高く“ふわり”と宙に浮かんだ。

 この感覚に慣れていないせいか思わず「あっ…」と少し声が漏れる。


 家族や多くの思い出もあり、長らく住んだ地元をしばらくの間離れる事になると思うと少し淋しい気持ちにもなるが、これから大都市での新生活や今まで見た事や出会った事の無い世界、人を想像すると楽しみで仕方が無いのだ。


 そんな「楽しみ」と「希望」を胸いっぱいに秘めた彼女を乗せ、飛行機は真白く分厚い雲を抜け、眩しいほどに一切の曇りなき青天へと導くのであった───。


----------------------------------------------------------------------------------------


 今日は天気がとても良く、離陸して窓際からの景色がよく見える。 普段あまり見ない海や離島を見れて楽しんでいる様子だ。


 そしてしばらく時間が経ち、窓際から差し込む陽の光と機内の暖かさに眠気でついウトウトとしていたらいつの間にかアナウンスが流れており、どうやらそろそろ到着するみたいだった。


(…いけない つい眠くなっちゃってた、準備しないと)


 シートベルトを外し、座席を離れ客室乗務員にお辞儀をした後飛行機から降りる。 そして長い「ボーディングブリッジ(※航空機の搭乗時、離陸後に出入り口に繋いでいる通路)」を通り空港内に入る。


(わぁぁぁ………! これがH空港、、、すっっっごく広いっ!!)


「でもこれ……どうやって外に出られるんだろ??」




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