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涙ドロップ

作者: みなみくん


大好きだったけど


何よりも大切だったけど


さようなら



またね


またね


それは優しくて悲しい嘘


泣きじゃくる子供に飴をあげて頭を撫でてあやすような


そんな


またね


大好き


ずっと一緒にいよう


漫画や小説、ドラマじゃありふれてる言葉


そして、その世界ならそれはきっと叶う事



それだけじゃ


どうにもならないのが現実



涙の跡が乾いて


よろよろと立ち上がる気力も無く


とても苦く感じる煙草


ゆっくりとゆっくりと煙を、悲しい気持ちと共に吐き出すようにしてみても


何も変わらない


ああ、最後の1本だった



新しい箱は手元になく


君が好きだった味のキャンディを放り込む


どうかなりそうなくらいに、甘くて



煙草の味は消え失せた




またね


またねはきっとない


でもこの先、きっとないこの先で


知るよしもない、2つに分かれたこの道の先


君が大好きだったキャンディのように


甘くて幸せな日々が


ありふれて、ずっと続きますように


掛け違えた僕と君


次はどうか違えないよう(たがえないよう)


その先が笑顔だけでありますように


ポケットにあった最後のひとつのキャンディを祈りをこめるようにゆっくりと口にする


甘さも苦さも悲しみも全部感じた気がした














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― 新着の感想 ―
[一言] 煙草の強い味をもかき消してしまうキャンディの甘さ。 それはふたりの甘い思い出の味だったのかも。 別れてしまった大好きな相手の幸せを願える主人公が、とても優しいひとだと思いました。 みなみくん…
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