表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

後悔

作者: 初瀬川渚

 ――後悔先に立たず。

 それは後悔という文字をその通りに表した言葉だ。


 人生なんて後悔の繰り返しだ。あのとき、ああしていれば。いや、こうしていればと……。

 しかし、ただ例外があることもある。



 先日、買い物をしている時に「たぶんこれは良いものだ!」と、私はろくに吟味することもなく購入したものがあった。

 私はとにかく、何か新しいものを買うとなると「これは本当に必要か? 面白いか? 良いものか?」と、満足が行くまで下調べをしてから購入することが多い。

 たまに完全に衝動買いをしてしまうことがあり、その『たまに』がその買い物だった。


 そんなに大きな買い物ではなく、千と数百円。ただ、財布の中が寂しくなってきた時期の千円以上の買い物は地味に考えて買わないと、後々後悔――書いていて思ったのだが『後々後悔する』というのは、どれだけ後に悔やむんだろう?――することになる。


 それなのに、衝動買いした私はまだそれを扱っていないこともあり「ひょっとして、これは後悔するのでは?」と少し不安を抱えていた。

 確かに、後悔は先に立たないかもしれない。しかし、後悔するかもしれない。という不安は状況によってはある。

 あまりにも不安すぎて、私は思わず口の中で「後悔は先に立つこともあるんじゃないか? これでは先悔せんこうじゃないか」と言ってしまった。

 先悔――地味に語感がかっこいい。まるで一瞬の煌めきのようだ。もしくは、先に行ってそうである。


 ……それはともかく、確かに後悔は結局のところ後から来るもので、あくまでも予感や不安でしかない場合は、まだ悔いていないというのは事実で、実際にその商品を扱った感想としては「いい買い物をした」である。

 後悔は無く、むしろ良かったと思っている。

 つまり、時には直感に従った衝動買いも悪くはないということだ。


買い物中に、後悔しそうだと思っていたので、後悔したらその気持ちを文章にぶつけようと思っていたのに、結局後悔しなかったのが逆に悔しかったので書きました。

――あれ? 悔しいってことは後悔してない?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ