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21.御后教育始動

投稿が遅くなってすみませんでした!!

「フェルチェ公爵の第一子、ガルデニア=フェルチェと申します。これから よろしくお願いいたします。」


 挨拶は滞りなく終わり、これからの教育方針の話し合いもすんなり進みました。


 まだ3歳ということで、自邸に教師を招いての教育は始めていませんでしたが そこは『社交界に舞い降りた妖精』の娘です。日常で、母親であるオルキディア=フェルチェ公爵夫人の指導が (さりげな~く)行われていました。

 この為、淑女教育の基礎は出来ているということで 開始と同時に皇族レディとしての教育をすることができます。3歳にして、公爵令嬢の鑑です。というよりも、教師陣の心中は 『さすがは 社交界に舞い降りた妖精(おに) 怖ぇ~ 』でした。レディとしての嗜みを、(心の中で 他人に厳しく) 自分にもっと厳しくの プライドの塊であったオルキディア元侯爵令嬢のことは、淑女教育最高峰の教師陣のみが知るトップシークレットです。


 淑女教育とは違い、勉強に関しては まったくの初期教育から開始しなければいけませんでした。先ずは 文字の勉強からになってしまいます。

 ただ 全くの初期からだった為 良い点もありました。ガルデニアが興味を持っていた外国語の勉強に関しては、自国の言葉と同様に 読み書きが始まるので 抵抗なく習うことができますし、自ずと発音も綺麗に覚えられることでしょう。


 もちろん、公爵家のくせに 子どもの教育を怠るなんて!! ということではありません。

 ガルデニアは3歳ですから。



 ルナルコバリ帝国では、13歳から 学園に通うことが義務付けられています。といっても、数ヶ所ある学園のどれかに通う。というものになります。

 その中で、ほとんどの貴族が通う学園が レアーレ学園です。13歳から4年間通うことになります。ただし、学園に通う生徒は 入学前にほぼ座学は終えています。自邸で家庭教師をよんで勉強をし、学園へは 主に人脈作りと 少々の専門的な講義を受けるために通うのでした。

 大事なことなので何度も言いますが、ガルデニアは3歳です。

 学園前に勉強するのが 貴族としての常識。だとしても始めるには早すぎます。淑女教育が出来てる時点で、凄いことなのです。


 教育方針の話し合いの中で、御后教育は 年齢を考えて 週3回ということにしました。

 週3回とはいえ、3歳のガルデニアに 毎回 馬車で通うのはかなり負担になるだろう。ということで、月曜日と水曜日に 先生に公爵邸まで教えにきてもらい、金曜日に御城へ行って ダンスとマナーの勉強。時間が合えば 皇子殿下や皇后陛下と御茶をする。ということになりました。

 まだまだ幼いガルデニアに身体的に無理をさせて、成長に悪影響を及ぼしてもいけない。という判断からでした。

 これを数年続け、問題がなければ 毎日登城に切り替えて 学園卒業まで続ける。そして 第一皇子殿下と婚姻を結ぶ。壮大な14年計画です。


 結局、話し合いの翌日からではキリが悪い。ということで、勉強は 翌週の月曜日からになりました。

 ただし、話し合いの報告も兼ねて 金曜日に皇后陛下と御茶をすることになったのでした。




「改めて よろしくね、ガルデニアちゃん。(わたくし)も、『ニアちゃん』と呼んでいいかしら。」

 とても親しみやすい笑顔で ペオーニャ=ルナルコバリ皇后陛下が話しかけてくださいました。

「はい。皇后陛下。光栄です。」

「まぁ、ニアちゃんは お利口さんね。でも、今は二人でおしゃべりしてるだけだから お義母様(おかあさま)て呼んで。」

「えっと ・・・ 」


「母上。いきなりそれでは、ガルデニア嬢が困ってしまいますよ。」

 どこからともなく ジェントーレ殿下のお出ましです。

「あら ジェン。なんで居るの。」

「ひどいなあ、ガルデニア嬢は、私の婚約者です。来て当たり前じゃないですか。

 デー 久しぶり。元気だった?」

 そう言って、ジェントーレ殿下は ガルデニアの目を見つめながら 髪を撫でました。


「フィー! こんにちは。元気でした。」

 ガルデニアは目を合わせたまま、嬉しそうに笑いました。


「あら、ニアちゃん。ジェンから 『デー』て呼ばれてるの? ジェンのことも『フィー』って。

 じゃあ 私も『デー』って呼ぼうかしら? ねぇ 『フィー』! 」

 皇后陛下が、ニッコリ笑顔で言いますと

「母上は、意地悪ですね。

 私たち、二人だけの愛称に決まってるじゃないですか。

 『デー』や『フィー』て呼んだら、絶対に許しませんよ!! 」

 ジェントーレ殿下は良い(黒い)笑顔で言いました。

今回から、

御后教育開始!! という意気込みに反映して、ガルデニアの言葉も 漢字を使わせてもらいました。

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