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俺の飼い主 僕の異能力ペット  作者: 一つの装置
怪物獣道ファング 願いを求める500チーム
41/93

36話 軽い返事に重い猫

よろしくお願いします!!


亀の甲羅が好きです!

隆弘達が異能力ペット達と戦っている同時刻。


「カーメ!!カメカメカメカメー!地面にへばりついたまま、動けないなんて無様カメ!反対から読んだら、『ざまぶ』カメー!カーメ!カメカメカメカメカメカメー!!!」

「亀、それなら『ざまぶ』じゃなくて『まざぶ』だぜ?バーカ」

「そんなのどっちでもいいカメ!お前は毎度毎度揚げ足をとるんじゃねーカメ!コホンっ、もう一度言うカメ。ふーーーー、無様カム!!あ〜!舌噛んだカメ〜〜!!いてぇカメー!」


亀は自分の舌を噛んでしまい地面に転がっており、亀の飼い主は顔に手を当てて呆れていた。


「おい・お前ら・・俺は空気か?・・・このヤロー」

「カメ?黙ってろカメ!!今舌がヒリヒリするカメ!しーカメ、しー!!」


亀はそう言って、自分の顔の前で指を一本立て、静かにしろとアピールしていた。


「テメーらの漫才を見てる時間がもったいねぇ。早くこの能力を解きやがれ。そしたら殴ってやらぁ」

「駄目駄目。解いたら殴られるんだったら、解かねぇよ。ベロベロバーー!」


サシミは亀の能力である重力のせいで身動きが取れない中、顔を上げて亀と飼い主を睨むと、飼い主が腹立たしい顔をサシミの真ん前で見せまくった。


(殴りてぇ。なのに・立ち上がる事ができねぇ!腕を上げるのもキツイ!ただし・・・!早く来い!!)

「カメカメカメ!!面白い顔カメ〜。バイバイする前にカメの名前を教えてやるカメ!!

カメの名前はバッサル・カローラ・メディスン!!バッサルでもカローラでもメディスンでも好きな部分を呼ぶカメ!!ほら、イチも自分の名前を教えてあげるカメ」

「教えるわけねぇだろーがって!!亀お前!俺の名前言っちゃってんじゃねぇか!!馬鹿野朗!!」

「あーー!本当カメー!!」

「てっ!またその顔かよ。ほらよ」


亀は驚いて口を大きく開けていると一が亀の口に向かってチーズを投げ込んだ。すると亀はその口を閉じると美味しそうにほっぺを抑えながら頬張った。


「ん〜チーズ美味しいカメ!!うまうまカメ!」

「お前、本当にチーズ好きだよな」

「!・・なんで・お前・チーズを食べれるんだよ!・・亀は、爬虫類は乳製品を食べたら駄目だろうが!!」


亀にはチーズやヨーグルトなどの乳製品をお腹の中で分解する力を持っていないのだ。

サシミが何故このような事を知っているかというと以前、隆弘の家に入った際ハリちゃんが読んでいた本が動物辞典で偶然にも亀のページを開きながら大きな声で朗読していたのだ。かなり大きな声だったので嫌でも忘れる事ができずに覚えていた。

亀は困惑しているサシミを方を向いてキョトンとしていた。


「カメ?知らなのカメ?これは異能力ペットになった特権カメ!!カーメカメカメカメ!!うまうま」

「・・・特権だ?」

「そうカメ。それは「サシミー!!!」げー!来ちゃったカメ!!財布の主カメ〜!」

「まじか!?」


禎が息を切らしながら走って来ていた。もうすぐそこまで来ているがまだサシミの能力半径内には入っていない。


「特権とかそんな話している暇はないカメ。じゃあそろそろバイバイするカメ」

「おう、そうだな」


亀と一は腕を回して、サシミを見てニヤついた。


「・・・グッ!(だだし早く!早く!能力半径に入ってこい!!早くしやがれ!声の聞こえる距離なんだからよ!!)」

「カメカメカメ〜そんじゃバイバイカメ」


亀は身動きを取れないサシミに向かって腕を振り上げた。そしてその腕を













「そんじゃ!もう会わないカメーー!」

「会わない事を祈ってるぜーー!」

「は?」


サシミに振り下ろすと思いきやそのままサシミの反対方向に回れ右をすると腕を振りながら全速力で走って逃げていった。


「あいつら・・・・なんで?おい!!!なんで俺を倒さずに逃げるんだ!!おい!!!!」

「カメの能力は弱いカメ!!だからこうして逃げるんカメ!!!逃げるが勝ちカメ!!カーメカメカメカメ」


2匹は大声で会話していた。距離がもうかなり離れていたからだ。サシミは戦わなずに逃げた、亀にムカついてた。すると


「あ?どんどん軽くなってきてやがる。アイツが離れたから、重力が弱くなってるのか」


亀の能力である重力が少しずつだが軽くなっていくのをサシミは感じていた。しかしサシミはまだ立ち上がる事が出来ない。サシミは手をついて無理矢理立とうとしていると


「サシミー!!はぁはぁはぁはぁ・・大・丈夫・・・・?」

「ただし・・お前遅すぎんだよ!!」


禎がついにサシミに追いついてきた。禎は息を切らし、自分の足を抑えながら肩で呼吸をしていた。


「ど・・どうしたの?サシミ。そんな所で倒れて」

「お前の財布を盗った奴、異能力ペットバトルの参加者だ」

「!!・・そんな!でも・・その異能力ペットは?」

「逃げやがったんだ。自分の能力は弱いからって。何が弱いだ!!重くするなんて強いだろうが!!」

「と・取り敢えず立てる?手を貸すよ」






──────────────────────






「アイツ、カメの能力の事強いっていってたカメね」

「ああ、確かにお前の能力は『ここまで』は強い。だがここからだ。お前の能力のめんどくさい所は、ほら始まるぜ」


亀は一の背負っているリュックから顔を出して、サシミと禎の光景を見ていた。

禎はまだ少し重い身体のサシミを立たせようと、背中をつかんだ。すると次の瞬間、







「グバァァァ!!」

「た・ただし!?」


サシミに置かれていた手がサシミから離れ、床に叩きつけらると同時に禎が床にへばりついたようにくっついた。さっきのサシミと同じ程。


「なに・・・これ・・重い!」

「なんで禎が重力にかかっていやがる!?」

「カーメカメカメカメカメカメ!!!!」

「!!」「カメ!?」

「それが、カメの弱い理由カメ!!カメが重くした物に触れた物はその倍の重力がかかっるカメ!重力連鎖(グラビィティコンボ)カメ!カーメカメ!」

「何!?」「サシミ!!・・触れちゃ・ダメだ。はぁはぁ・・・」


サシミは重くなった禎に触れようとしたが、亀が大声で話した事に腕を止めた。もう亀はとても遠くにいた。


「俺にかかっていた重力が軽くなっていたから良かった。もしこれがそのままだったら禎はこの重力の更に倍の重力がかかって圧死してたかもしんねぇ。アイツ、自分を謙遜しまくってやがる。これも含めて強いじゃねぇか」

「サシミ・・もう財布はいいからさ・あっちが逃げたんだったらそれでいいだろ?みんなも心配してるかもだし、この重力も軽くなってきたから、戻ろう?ね?」


サシミは自分の手を強く握りしめていた。禎はそんなサシミを落ち着かせようと一旦引く事を提案した。


「・・・・・・ね」

「へ?」

「嫌だね。お前の重りが無くなったら追うぞ。逃がさねぇ。逃がさねぇぞ!













ば亀」






残り・466チーム




ありがとうございました!!


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