34話 暗闇の鼻被り
お久しぶりです!!
よろしくお願いします!!
真っ暗怖い、怖〜い
「もももももももう一回」
「グオッ!」
「ももももう一回」
「クッ!」
「たかひろん!大丈夫でちゅか!もう!じれったいでちゅ!」
隆弘はこの暗闇を生み出した異能力ペット、クロに連続で足に爪で引っ掻かれていた。ハリちゃんは何もできない自分に嫌気がさし、針を飛ばそうとした。すると
「やめるんだ!!ハリちゃん!」
「あ・あんころん!で・でも・・・」
あんころがムカにやられた自分の目を抑えながらハリちゃんを止めた。
「君はこの暗闇で針を飛ばすのかい?ちはるちゃんに当たるかもしれないよ」
「・・・それは・・」
「コイツらが狙っているのは吾輩達だ。だからハリちゃんは「喋ってる暇はあるのかな☆」!!」
その瞬間またもや耳元でムカの声が響いた。身も心もぞくっとするその声がしたと思うとムカが慣れた手つきで素早くあんころが目を抑えている手を無理矢理どけると真正面から太陽の様な光であんころを襲った。
「グァァァァ!(この犬、手慣れている。反撃できなかった)
「クロみたいに地道に攻撃してもいいけど、せっかくだから特別に僕の能力で倒れてもらうよ☆」
「ぐはっ!!」
「あんころちゃん!!」「あんころん!」
ムカはあんころの腹に飛び蹴りを食らわした。
「あんころ!!グワァ!!」
「なななななんでだろう」
隆弘の足はクロによって傷だらけであった。
「にににににんげんが一番怖い物はなんだと思う。そそそそれはね暗闇。ななななななな何も見えないところで孤独と感じるんだ。いいいいいいつ、何をされるかわからない。あああああああたまはいつか自我を壊して、いずれバタンと音を立てて倒れるんだ。そそそそそそれなのにあなたは何で倒れないの?ななななな何で?」
「グォォ!!」
クロは隆弘に喋りかけながら足を重点的に引っ掻いていく。
「面白い事を考えるね。だから異能力ペットが好きなんだ。そうか・・わからないか・・・・」
「・・・・・・・」
「痛っ!」
クロは引っ掻きを再開した。
「はぁ・はぁ・はぁ」
「そうだ☆今からでも遅くないよ☆あのハリネズミを差し出したら、君達も仲間にしてあげるよ☆君はかなり僕のタイプだからね☆」
「はぁ・はぁ・少なくとも・雌に飛び蹴り繰り出す雄はお断りだよ」
あんころはどこにいるかわからないムカを睨みつけていた。
「それは振られたって事でいいのかい☆?じゃあ、思いっきり倒せるってもんだ☆」
ムカは徐々にあんころに近づいて来る。そんな気がした。するとその場で倒れているあんころが小声で
「・・・・えたよ」
「なんだって☆?」
「覚えたよ」
「何がだい☆!!」
ムカが勢いよく近づいて来た。今度は気ではなかった。確信だった。なぜなら
「匂いを覚えた」
「ごふぅぅ☆!!!」
あんころはムカにやられた様に飛び蹴りを浴びせた。
「なぜか吾輩は他の猫や犬より鼻がいいみたいでね。この暗闇で見えなくとも君の匂いは丸見えだよ。ここに吾輩達以外何もなかったのが良かった」
「じゃあ何で最初から倒そうとしなかった☆!!」
「動きだよ」
「は☆?」
「匂いだけを覚えても君はその攻撃を避ける事が出来るだろう?安直な攻撃だからね。だから動きを覚える。動きによって匂いは変わるんだ。攻撃を守る匂い。避ける匂い。攻撃をする匂い。走ってくる匂いとかね」
「そ・そんな・・・」
「今、後ずさりしただろ?」
「!!!」
ムカは後ずさりしている足を止めた。あんころはニヤリと笑って見せた。あんころはまた匂いを嗅いだ。すると
「たかひろ!!!足元にいる!!捕まえて、さっき光っていた方に投げて!!」
「何!!」
「うぉぉぉぉ!!」
「!!!」
隆弘はあんころに言われた通りに自分の足元に手を伸ばすとクロに触れるとそのまま持ち上げ、先程まで嫌というほど光っていたあんころの方へ投げ飛ばした。
「知らない匂いは君だね」
「ごはぁ!!」
「クロ☆!!!」
あんころは投げられたクロの元へ素早く走ると、地面へ叩きつけた。
「いつのまにか、形成逆転してるでちゅ」
「う・うん」
(コイツら、最初から・・これを狙って☆)
「もう勝負はついている。余計な行動をせずにこの異能力を解いてくれ」
あんころは自分の下に倒れているであろうクロに声を掛けた。するとクロが急に
「あ・・あああああああああああ!!!!」
「クロ☆?ど・どうした!!」
「なんだ!」
「でちゅ?」
クロが叫び出した。
「ととととととと溶ける。とととととととととととと溶けるぅ!!ややややややめろぉぉ!!」
クロは自分の頭を抑えていた。
「そそそそそそそそ外で気概をくわえるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「外?・・・一体外で
何が起こっているんだ」
残り・466チーム
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