24話 鉄球、人を叩く
よろしくお願いします！
モーニングスターは鎖で繋がれてる派です。
禎はサシミを抱き抱えたまま豆太達を誰もいない場所に連れて行こうとしていた。
「うわ！なんだ！」
「すいません！」
「ちょっと！危ないじゃない！」
「すいません！」
禎はたくさんの人を掻き分けながら走っていた。
「どきやがれぇぇぇぇ！邪魔なんだよぉぉぉ！」
「これで殴られたくなかったらどきな！」
禎達の後ろで豆太達がモーニングスターを振り回しながら追いかけてきている。
豆太達のモーニングスターで殴られている人もいた。
「クソッ！あいつら！」
「はぁ・はぁ・はぁ」
「おい！ただし！もっと速く走りやがれ！追いつかれるぞ！」
「はぁ・はぁ・そんな事言ったって・僕、荷物も持ってるんだよ！もうマックススピードだよ！」
サシミは苛立ちながら禎に問いかけた。禎は息を切らしながら走っていた。豆太達はすぐそこまで来ていた。
「最終手段だな。ただし！下ろせ！」
「あ！何してるんだよ！」
サシミは禎の手から無理矢理出ると手を禎に差し出した。
「 えっと、サシミ？」
「いいから！俺と手をつなげ！」
禎はサシミの手を取った。サシミの手はモコモコというよりパラパラ、チリチリしていた。
「今からぶっ飛ぶぞ。魂抜けて気絶すんじゃねぇぞ！怪物化 足」
「サシミ！何言って〜〜〜〜〜〜〜っ！」
禎が不思議そうにしていたその一瞬、何かが起きた。わかったのはとても速いスピードで道を真っ直ぐに飛んでいた。ジェットコースターのように
「・・・・・・・」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ！」（手を離したら！死ぬー！）
サシミは自分の右足を怪物化して、ベルベンと戦った時のようにバネのように真っ直ぐに飛んだ。
「・・・・・・・！」
「〜〜〜〜〜〜〜っ？」
サシミは、何か閃いた顔をした。
「猫ジャンプ・・・どうだ」
（ダサッ！技名考えてたの！）
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「なんだ！急に速くなったぞ！」
「あの猫の能力だろ。雑魚だよ、雑魚。俺の能力、（空間から朝星棒を生み出す能力）の敵じゃない。追うぞ！」
──────────────────────
「はぁ・はぁ・はぁ、死ぬかと思った」
「ここなら誰もいねぇ」
禎達は誰もいない河川敷のような所についた。
禎は地面に手と足をつきながら肩で息をしており、サシミは豆太達がくる方向を睨んでいた。
「なんだ、逃げるかと思ってたぜ。お前ら、なかなか肝据わってんじゃねぇか」
「豆太、早速やるぞ」
豆太と飼い主は、モーニングスターを振り回す。
「おらっよっと！」
「ただし！避けるぞ！」
「うわっ！」
豆太は間髪入れずにサシミ達の間にモーニングスターを振り下ろす。サシミと禎は間一髪避けることができた。
「ただし！少し離れてろ！だけど能力半径内にいろよ！」
「うん！」
禎は能力半径外に出ないように離れる。その時豆太は笑っていた。
「なんで、笑ってやがる」
「いや、何でもねぇ。ただお前達が離れたんでな」
豆太はニヤニヤ笑いながらモーニングスターを振り回している。
「・・どうゆう事だよ」
「こうゆう事だよぉぉ！」
「！」
その時、豆太の後ろにいた飼い主が走ってくると、サシミを無視して、禎の元に走っていった。
「ただしぃ！
「こ・・こっちに来た！」
「ふふっ」
飼い主は禎に向かって、モーニングスターを振り下ろす。
「のわっ！」
「惜しい、外したか」
禎の横すれすれにモーニングスターが落ちて来た。
「ただしぃ！」
「よそ見してんじゃねぇよ！」
「くっ！」
今度はモーニングスターが横から攻撃してくると、サシミはジャンプして回避した。
「異能力ペットバトルの勝ち道・・楽に勝てる方法・・・知ってるか」
「あ？」
「しらねぇんだ。教えてやるよ。先に飼い主をやるもしくは能力半径外に追い込む。以上だ。これだけだ。これをやれば、相手の異能力ペットは人間の言葉を喋るだけになるんだよ」
豆太はモーニングスターを構える。
「そんなの関係ねぇ」
サシミは右手を怪物化した。
「まだ半径内なのかよ。お前を飼い主に近づかせないように時間稼ぎをするのが俺の仕事だ」
「その前にお前を倒してやるよ」
「そうかよっ！」
豆太はモーニングスターをサシミの頭めがけて振り下ろしてきた。サシミは来ることがわかっていたので、すぐに避ける事が出来た。しかしサシミは何かの異変に気付いた。
（て・鉄球が）
豆太が振り下ろしたモーニングスターの棘付き鉄球の下敷きになった、雑草が焦げて黒くなっていた。
「雑草が・・・焦げた」
「俺の触れた朝星棒の鉄球は１０００度の熱を帯びる事もできる。生き物なんて顔にこれが当たったら、焦げ溶けるぜ」
（焦げ・・・溶ける）
「・・・・え」
「あ？」
「お前が」
お前がトカゲをやったのかぁぁぁ！」
残り・４７４チーム
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