21話 悪魔が出るか蛇が出るか
よろしくお願いします!
蛇はとても綺麗で好きです。
「お前!異能力ペットの飼い主か!?」
サシミは右拳を怪物化して由里香に殴りかかろうとした。しかし
「なんだこれ!?う・動けねぇ」
(僕は、動けるように)
サシミは右拳を怪物化したまま動かなくなってしまった。替わりにさっきまで動けなかった禎は動けるようになった。
「ここじゃあ他の奴に迷惑になる。あんたも黙ってついてこい」
「うおっ!動けるようになった。わ・わかったよ」
サシミが動けるようになりよろけ、由里香はサシミを睨むと外に向かって歩き出した。今は廊下に誰もいないためサシミも禎達と一緒に廊下を歩いて外に向かった。
「おい、ただし」
「な・何」
「どうすんだよ」
「どうすんだよって言われても」
禎とサシミは由里香の後ろを歩きながら小声で話していた。
「まず仲間になってくれるか聞こう」
「そんなの無理に決まってんだろ」
「僕も薄々そう思っていたけど、やってみないとわからないだろ?」
「薄々思ってんじゃねぇか」
「あんた達、さっきから何喋ってんだよ」
由里香はとても怖い目でこちらを睨んできた。
「い・いえ!」
「な・なんでもないぜ」
──────────────────────
体育館の裏に連れてこられた禎達。普通ならもしかして告白されるんじゃないかと思う場所だが、今はそんな場所ではない。
「あんた達何回戦ってんの?あたしは今回が初めてのバトルだよ」
「まだ戦った事無いんですか!?」
「何?悪い?」
「い・いえ、べ・別に悪いってわけじゃ僕達は結構異能力ペットにあったので」
「ふーん、じゃあかなり戦ったって事だな。強い奴と戦わないと意味がねぇ」
由里香は笑顔で咥えているお菓子を食べた。
「別に僕達は戦うために来たわけじゃ」
「じゃあなんでさっきその猫あたしを攻撃しようとしてきたんだよ」
「あの・それは」
「あ!?なんかただしが、虎に食われそうに見えたから助けようとしたんだよ」
「あぁ!虎だと!?」
(サシミ〜!今怒らせたら駄目〜)
禎は仲間にするどころではなかった。由里香は、俯いたまま黙っていた。すると、
「あたし、虎!?、そんな強そうに見えるか?ま・まじかぁ〜」
「なんだ、あれ」
「し・しらない」
由里香は頰を赤らめながらモジモジしている。
(今ならいけるかも!)
「あ・あの綾さん、少し聞いて欲しい事があるんですけど」
「あぁ?何?」
さっきまで頰を赤らめていたがまた怖い目つきで睨んできた。
「僕達と仲間になりませんか!」
(どうだ!)
それを言った瞬間、由里香の髪の中から、
「そんなものはただの口約束、まじないでございます。そんな危ない橋をわたくし達は渡りたくありません」
(蛇!?)
「サックの言う通りだ。さぁ、やるぞ」
優しそうな目をした蛇が出てきた。由里香はまた口にお菓子を咥える。
「わかりました。でもあと一つだけ、一つだけ聞いて下さい!」
「あぁ!?なんだよ」
由里香はイラついていた。
「何で人をあんなにボコボコにするんですか?あんまり人を殴るのは」
「おい!ただし!何聞いてんだよ!」
「だって」
「・・・・やって」
「え?」「あ?」
由里香は眉間にシワを寄せてこちらを向く。
「じゃあどうやって自分を守る!人を助ける!強さを見せつける!
あたしにはな!この拳しかないんだよ!サック!」
「承・承知しました」
蛇のサックは、怒りが頂点に達した由里香の肩から下に降りた。優しい目が急に変貌して怖い目になる。その左目の瞳には『111』という数字が光って浮き出してきた。その瞬間
「ま・また、動けなくなっちまったぞ!」
「サシミ!前!前!」
由里香はサシミに向かって走ってきた。ものすごい速さで。
「速ぇ!」
「サシミ!」
「くらえ」
由里香はサシミの腹をおもいっきり殴る。すると
「ガバァ!」
「!」
サシミは後ろの壁に吹っ飛ばされた。由里香の右拳がサシミを後ろに吹っ飛ばしたのだ。サシミは壁にめり込んでいた。
「な・何あれ!あれが、蛇睨みの綾の力」
「わたくしの能力 強者眼。(見たものを動けなくする能力)であなた方を動けなくすればあなた方は裸同然。あとは由里香さんの力で殴ればいいのです。あなた方は
由里香さんには勝てない」
残り・476チーム
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