19話 猫賢明坊主
よろしくお願いします!
今回も早めです!
智晴達とゲームセンターに行った次の日。
いつもの学校が終わり登校と同じように昨日出会った剣山達の家を通らないよう、下校していた。
「はぁ〜」
「ため息なんてつくな。幸せが逃げるぞ」
「でも毎日こんな異能力ペットにびびってる生活してたら、疲れるよ」
「何でびびる必要があんだよ。俺は戦うのが楽しみだけどな」
そう言って自分の手をグーパーグーパーしている。
「・・・・そんな事言って、あんころさんとハリちゃんに助けてもらってたくせに」
禎が小声で独り言のように喋ると、サシミはグーパーグーパーしていた、手を止めて、
「お前!俺が今一番気にしてる事を言うなぁ!」
「えぇ!一番気にしてたの!」
サシミは確かにコッケの時はあんころに助けてもらい、グラタンの時はハリちゃんに助けて貰っていた。
「だってサシミが一人で戦って勝ったの、最初のビーグル犬だけだろ?あの2匹がいなかったら、二回僕達敗退してるよ」
「うるせぇ!あいつらがいなくても俺は勝てたんだよ!第一!お前がニワトリの声で気絶しなかったら勝ててたんだよ!」
「百歩譲ってそうだとしても昨日のゲームセンターの犬は、どう説明するんだよ。サシミがハリちゃんに助けを求めたんだろ?」
サシミはグラタンと戦う前、ハリちゃんに智晴を探してこいと命令したのだ。つまり助けろという事ではないのか?という結論に禎はたどり着いた。
「あ・あれは・・・そう!ハリヤマの能力が何か探るために協力させたんだよ!」
「ふーん」
「テメェ!信用してねぇだろ!」
そんな会話をしていると禎の携帯が鳴った。
「あ、武捨さんだ。もしもし、澤畑です」
『澤畑くんかい、少し我が家に来てくれないか?話したい事があるのだ』
「武捨さんの家ですか?いいですよ」
『よかった。場所はだね・・・』
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「ここが武捨さんの家」
「やけにボロいな」
隆弘の家はとても年期の入ったボロいアパートだった。禎達は二階に上がると隆弘が教えてくれた部屋の前まで来るとドアをノックした。
「すいません、澤畑とサシミです。
すると中から隆弘が出てきた。
「いらっしゃい、中にどうぞ」
「お邪魔します」
「邪魔するぞっと。!んだよこの部屋。ゴミいっぱいあんじゃねぇかよ」
部屋のあたりを見回すとゴミ袋がたくさんあった。
「たかひろは、興味を持ったものに夢中になるから、ゴミをゴミ置場に出すのも忘れるんだよ」
するとあんころがすぐ奥からひょこっと顔を出した。更に
「あ!澤畑くんだ!ゲーセンぶり!」
「サシミン!昨日ぶりでっちゅ!」
「雨森さん達も呼ばれていたんだ」
「めんどくせぇ」
智晴とハリちゃんもすぐ奥から顔を出した。
「さぁ、あの部屋に行ってくれ」
「あ・はい」
「ちっ!ちゃんと掃除しやがれ」
「す・すまん」
禎とサシミは、数えきれない程ある、ゴミ袋を掻き分けてみんなのもとに向かった。
「武捨さん!この本なぁに!」
「それはお菓子が気になって買った料理本だ」
「これは何でちゅか?」
「それは釣りが気になって買った魚の本だ」
「じゃあこれは何だよ」
「それも釣りが気になって買った、魚の美味しい食べ方だ。ってそんなことはどうでもいい。今から話す事はとても大事な事だ。いいかよく聞いてくれ」
聞いている全員が唾を飲み込んだ。
「仲間を増やしたいのだ!」
「あ?何だそれ?」
「仲間をですか?」
「ああ、そうだ。その為に君達にミッションを与える」
「ミッション?」
「君達の学校にいる飼い主、異能力ペットを誰でもいいから仲間にしてきてくれ」
「は?んだよそれ」
「いや、君達がこんなにいい人達なら、その学校の飼い主もいい人かなと思ってね」
「考えが浅はかすぎだろ!じゃあつまり剣山を仲間にしろって事か?」
「剣山?」
隆弘が首を傾げた。
「サシミ!?それ今言うの?」
「いついってもかわらねぇよ。たかひろが言ってた着物の犬だよ」
「何!」
「あったのか!」
たかひろは目を限界まで開け、あんころは近づいてきた。
「ああ、飼い主は、ただし達と同じ学校の生徒だった。それに2チームを殺したってのも誤解だったぜ」
「そうなのか」
「ああ」
その後サシミは、剣山達の詳しい事を教えた。
「よし、この際その剣山くんでもいい。明日仲間にしてきてくれ」
「話がふわふわし過ぎだろ」
「すまないたかひろは、一度決めた事は曲げないんだ」
「変なヤツ」
こうして、第一回の集まりが終わった。智晴達とも別れた帰り道
「なぁ禎、本当に学校で探すのか?」
「うん、僕は飼い主を探すから外で異能力ペットを探して。外にいる可能性もいるからね」
「はぁ〜」
「どうしたのサシミ、幸せが逃げるよ」
「うるせぇ」
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「たかひろ、どうして更に仲間を増やすの?」
「仲間は、多ければ多いほどいい。あの子達もきっと仲間を増やしたいと思っていたはずさ。それに」
「それに?」
たかひろは、持っていたリモコンでテレビをつけた。
「今の私達だけではコイツを倒す事が出来ない」
"昨夜、自動販売機の隣で、奥谷 省呉さんが死亡
していました。奥谷さんは頭が焦げ溶かされており、近くに頭の焦げ溶かされている、ポメラニアンも発見されていたことから警察は、これまで6人を殺した連続殺人鬼の仕業だとしています"
「6チームを殺した、コイツには」
残り・477チーム
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