18話 合縁奇縁、つまり合わない
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「サシミンとただしんから離れるでちゅ!十針!でちゅちゅちゅちゅちゅちゅちゅちゅちゅちゅ!」
「ちっ!」
ハリちゃんは前屈みになって背中から針を的確に十針、サシミとグラタンの間に出した。グラタンは急いで後ろに下がった。
「澤畑くん!サシミくんを持ってこっちに!」
「うん!」
禎はサシミを抱えて智晴達のもとへ走った。
「逃すかよって」
「でちゅちゅちゅちゅ!」
「ぐっ!またかよ!」
ハリちゃんはグラタンを針をたくさん出して足止めをした。
「うざったらしい針だな!」
「でっちゅちゅちゅ〜ハリの能力(針を飛ばす能力)は、最高にうざいでちゅよ!」
ハリちゃんはそう言うと胸を張る。禎はそのうちに智晴のもとにつくとサシミを下ろした。
「ハリヤマ、・・テメーおせぇんだよ、しかも地味に、さっきの針が1本刺さったぞ!」
「うるさいでちゅ!ちはるん探してたから仕方ないでちゅ!」
「サシミやめなよ」
「ハリちゃんもだよ」
「けっ!」
「でちゅ〜」
禎と智晴が、サシミとハリちゃんの喧嘩を止めていた。するとグラタンの飼い主が
「グラタン、まずくねぇか。流石に2チームは、やばくね?」
「安心しろしょうご。猫はボロボロ、ハリネズミは馬鹿、何も問題はねぇ」
そう言うとグラタンは、掌をサシミ達に向けた。すると掌からたくさんの硬貨を出して一直線にサシミ達の方向へ飛んでいった。
「でちゅう!」
「何!くっ!」
「サシミ!」
「サシミくん!」
ハリちゃんがグラタンの攻撃を避けるとその後ろにいたサシミにあたった。サシミは、瞬間的に腕を怪物化して、痛みを和らげる。
「ハリヤマ!テメェ、何攻撃避けたんだよ!」
「普通避けるでちゅ!サシミンも避けると思ったでちゅ!」
「こっちはあいつの攻撃受けまくってんだよ!あたるんだったら、お前があたれ!」
「喧嘩してる、暇なんてねぇぜ!」
サシミとハリちゃんが喧嘩しているとグラタンがまた、手に硬貨をつけてすぐ近くまで迫ってきた。すると、
「やっと近くに来たな」
「は?ドバハァ!」
「グラタン!」
サシミは腕を怪物化してグラタンの首をラリアットした。グラタンは自分の最初にいた所に吹っ飛ばされた。
「はぁ・はぁ」
「お前は全くこっちに近づかねぇ。近づくとしても敵が弱ってる時、油断している時。馬鹿だろお前。自分から近づいてくるなんてよ!」
「!だから、わざと・喧嘩しているように見せ・
たのか」
「あ?ああ、そう言う事だよ」
「で・で・でっちゅ」
(絶対、普通に喧嘩してたよね)
(絶対、普通に喧嘩してた)
サシミとハリちゃんは未だ頭にムカツキマークが出ていた。
「さぁ!ハリヤマ、お前の能力であいつをハリネズミにしちまえ!」
「でちゅ〜!」
「や・やめろ!」
グラタンに向けて、ハリちゃんが前屈みになった。しかし
「・・・・・・・・・あ?」
「・・・・・・・・・でちゅ?」
「・・・・・・・・え?」
「・・・・・・・何?」
「ま・まさか」
智晴は、何かを確信しハリちゃんは冷や汗をかいていた。するとハリちゃんは大勢を戻してサシミにむかって、
「針、使い果たしちゃったでちゅ」
「・・どうゆう事だおい」
「ハリちゃんの能力は、使える針の量が決まってて、針を使い果たすと10分のインターバルがいるんだ」
「てへ!」
「てへ!じゃねぇ!ハリヤマ!」
サシミはハリちゃんを持ち上げて横に強く揺すった。
「なんだかよくわからんが助かった。しょうご、今のうちに逃げるぞ」
「あ?了解」
グラタンの飼い主がグラタンを抱えてゲームセンターを出ていこうとした。
「あ!待ちやがれ!」
「うるせぇ!金津波!」
グラタンは両手から硬貨をだしまくった。
「ぐわ!邪魔だ!この金!」
「でちゅ〜」
「プレゼントだぜ。ありがたく受け取っておけ!」
サシミ達は、お金に溺れかけている。
「ちっ!逃げやがった」
「でちゅ〜」
「お前のせぇだろうがよ!」
「違うでちゅ〜!」
「違わなくねぇ!」
「はぁ〜」 「はぁ〜あ」
お金の片付けは、お店の人に任せて、バレないように、ゲームセンターから出ていった。
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「じゃあね!澤畑くん!サシミくん!」
「うん、雨森さんも気をつけてね。ハリちゃんも」
「でちゅ!」
「今度似たような事になったら足引っ張んなよ」
「でちゅ〜!」
「ま・少しは、役に立った・・ありがとよ」
「でちゅ!」
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智晴達と別れた禎達は、
「おい、ただし」
「ん?何?」
「もう一度言っておく。お前は、悪い事をしている異能力ペットを倒す。俺は気に食わねぇ異能力ペットを倒す。お前のも手伝うから、俺のも手伝え。いいな」
「・・・わかった。ただ、いい奴を倒すのはやめてよね」
「は?何だよそれ!・・わかったよ」
「なぁ、ただし」
「ん?」
「また、ゲーセン行こうぜ」
「ふふ、ああ」
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「ああ、クソっ!あの猫とハリネズミがぁ!」
「にははは!ボロボロだったな!うける!」
「うけんな!」
グラタンとその飼い主は、サシミ達から逃げて路地裏の自動販売機の前にいた。
「それよりグラタン、200円だせ。喉乾いた」
「あ?ああ」
グラタンは飼い主に言われた通り掌から200円を出した。すると
「おい、いい能力だな、お前」
「!」「誰だ!」
グラタン達が後ろを振り返ると、男と真っ黒な、うさ耳フード付きのパーカーを着た異能力ペットがいた。
「何だ?お前?俺らは、疲れてんだよ!何円でもやるから見逃してくれよ」
そう言うとグラタンは掌から硬貨を湧き出る噴水のように出した。すると相手の異能力ペットは、
「その金ももらう、でももっと欲しいものがある」
「な・何だよそれ」
「それはな
お前の命だ」
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次の日、ここで男の死体が発見された。その側にはポメラニアンの死体があった。どちらも顔が焼き焦げていたという。
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