7話 なく猫は鶏を捕らぬ
朝です 朝です 起きてください
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1時間前
禎は今保健室で肩の出血を止めてもらい、教室に帰ってきている。
(はぁー気まずいなぁー今日遅れたの僕だけだし)
禎は学校に遅れた事がなくいつも誰より速く学校に着くのだが今回は遅れてしまった。
普通ならクラスのみんなが何で遅れたのかなどの、質問が飛び交うが禎の普通は、普通じゃない。禎は友達がいないし話しかけるなオーラを無意識に出しているので、誰も話しかけない。
(みんなの目線が痛い)
席に座り目を合わせないように机と睨めっこしていると、やっぱりあの子が
「ねぇ!ねぇ!澤畑君!何で遅れたの!」
「あ・雨森さん」
クラスの雨森 智晴が話しかけてくる。
禎は、来ると思っていたのでそんなにビックリしなかった。
「え・・えっと、寝坊したんだ」
良い返しだ。と心の中で自分を褒める。
「ふーん そうなんだ。肩痛そうだったね!さっき!」
「う・うん、痛かった。」
本当に痛かった。なのに智晴は心配しているのかと思うような笑顔を向けてくる。
「私もね!この掌!ハリちゃんにやられたんだ!」
「ハリちゃん?」
「うん!急にハリちゃんが、喋り出してね(能力どんなんか見たいでちゅ)て言ってやられたんだ!」
「え!」
(まさか、雨森さんも異能力ペットバトルに参加してるなんてないよな。能力とか言ってるけど、違う!絶対に違う)
禎がそんなことを思っていると智晴の肩から
「コラ!ちはるん!そんなむやみやたらに教えるなでちゅ!」
掌サイズのハリネズミが飛び出てきた。トゲが沢山生えている。
「うわ!」
禎は驚いて大きな声を出してしまった。
「どうしたの?澤畑くん」
「でちゅ?」
「いや・・あ・・だ・・・だって肩からハリネズミが出てきたからね。は・ははは・はは」
(バレたらダメだ!やられる)
するとハリちゃんが目を光らせたと思うと
「そうだ、ねぇ、ちはるんまたことわざ覚えたでちゅ」
「ん!なに!なに!」
わざとらしく急に話しを変えた。
「コホンでちゅ 石橋を渡って叩くでちゅ 」
「おーすごい!ハリちゃん!」
「えへんでちゅ」
「いやそれを言うなら、石橋を叩いて渡るじゃないか・・・!」
しまったと、禎は自分の口を押さえる。ルールでは、この異能力ペットバトルに参加しているもの以外は、ただのペットに見える。今の返答はやらかした。
「え!」
「でちゅ!」
やばい、やられる。禎はそう思った。がしかし
「やったー!」 「でちゅー!」
「え!」
思っていた反応と違っていたので禎はポカンとしていた。
智晴とハリちゃんは、一緒にジャンプしている。
まわりの視線が痛かった。
「ねぇ!澤畑君は、異能力ペットバトルの飼い主何だよね!」
「そうでちゅよね!」
智晴とハリちゃんは、禎に顔を近づけて聞いた。
「は・・・はい」
「よかったー!この誘導作戦ダメかと思ったよ!だってこのクラスみんな、苦笑いでこっち見るだけだったもん」
「このクラス全員にやったの!」
「うん!」
「でちゅ!」
(異能力ペットの飼い主探しをしてたのか。どおりで少し棒読みだったわけだ。騙されたけど)
「それにしてもハリちゃん。あの人の言った通りだね!」
「そうでちゅね」
「あの人?」
禎があの人に着いて聞こうとした瞬間
「澤畑 禎。至急、職員室に来てください」
石倉先生に放送で呼ばれた。
「また色々教えてもらうからね」
「うん!バイバーイ!」
「バイでっちゅ!」
「はぁ、まさか遅れた罰で飼育小屋を掃除させられるなんてな」
僕は、ホウキとチリトリを持って飼育小屋に来ていた。
この高校の飼育小屋には、ニワトリが4羽いる。
掃除は、糞の始末だけなのですぐに終わると思っていたが飼育小屋の鍵をあけ中に入ろうとした時、謎の違和感に襲われた。
(あれ?ニワトリって4羽だよね。なんで
5羽いるんだ。)
その時1羽のニワトリが不敵に笑う。
そのニワトリは、大きく息を吸い込むと、
「コケェェェェェェェェェェ!!!!!!」
(なんだ・・・これ。うるさい!)
禎は耳を思いっきり防いだが意味がなく、
鼓膜が破れそうだった。
「コケェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!
はぁ・・はぁ・はぁ・・・疲れたコケ」
そのニワトリは息を荒くしながらこちらを見てきた。
「コケェーこいつが異能力ペットの飼い主かコケ本当にきたコケェ」
「ぼ・・僕をどうするつもりだ。」
「もちろん失神させるコケ。こいつらのようにコケ」
そのニワトリの周りには、4羽のニワトリが倒れている。
「先に飼い主を倒すのが普通コケ。
コケェェェェェ!!」
残り・486チーム
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