霊能力者編①
事務所にコトネ(19歳)『事務員』加入。三人体制になったコーデリア事務所は、地道に地味な仕事をこなしてきた。そして『戦闘員』枠のユウヤは、そろそろ『戦闘員』ぽい仕事したいな~と思っていた。そんな矢先にある依頼人が事務所を訪れる。
コ-デリア(所長)24歳・ユウヤの第一印象は『外国のできる女秘書』
ユウヤ(戦闘員)19歳・主人公・目は優しい
コトネ(事務員)19歳・クールメガネ・髪の長さは肩にかからないかくらい
「娘さんのボディーガード?」
事務所で三人全員揃っている時にその依頼人はきた。
見た目は五十歳くらいかな?少し強面。髪は白髪交じりで、がたいはいい方でスーツを着ている。
なんとなくだがスーツ似合ってない気がするな。
とりあえず所長が対応していて俺は所長の後ろにいる。
「はい。うちはここから二時間ほど電車を使った先にある山に住んでいて、代々霊能力者の家系なんです。そこで今度ある儀式が行われるのですが、その代表に娘が選ばれまして、その儀式の間娘を守っていただきたいのです」
「何か危険があるのでしょうか?」
「儀式自体は危険ではありません。内容を省いて簡潔に申しますと、山の頂上近くにある洞窟の奥で一夜を過ごすだけのものです。ただ少々身内でトラブルがありまして、その儀式中に第三者が娘を狙ってくる可能性がでてきまして。もちろんうちの弟子などにも警戒させるのですが」
「なるほど。その狙ってくる相手に心当たりは?」
「はい。こちらでも調べて、『乱獲祭』といういわゆるテロの団体に辿り着きました。懸賞金もついている団体なので、何人かの賞金稼ぎや、コーデリアさんのような事務所に捜索と討伐の依頼をだしたのですが誰も連絡がとれなくなりました…」
「ふむ…ようするに、身内の派閥の反対派のような連中が、その団体に依頼したってことね」
「おそらくは。それで…依頼は引き受けてくれるのでしょうか?もうあまり資金がなくて藁にもすがる思いでここに依頼にきたのですが」
「もちろんです!うちにはそこらへんの賞金稼ぎより何倍も強いのがいますから!」
やめてそういうの。
「ありがとうございます!」
「はい!では日程や料金についてお話ししましょう!」
「一人旅か…」
「戦闘できない私と所長が行っても足手まといになるだけでしょう?仕事も少したまってるし。良かったじゃない、やっと戦闘要員らしい仕事がきて」
「まあな~。儀式の内容やらうんぬんかんぬんは現地でか」
「今説明されてもあなたはいくつかぬけそうだから、私が提案しておいたわ」
「いや?そんなことは…うん…どうだろう…」
「出発は明後日だからちゃんと準備しておきなさいよ」
「ヘイヘイ」
そして出発当日。
朝ごはんを食べ荷物をチェックしいざ三泊四日の旅に出る。
「大丈夫?歯磨きもった?」
「子供じゃないんだからやめてくださいよ」
「はいユウヤこれ」
まさかこれは弁当というやつですかコトネさん!
「あ~…ありがとう」
なんかこういうの憧れてたけど恥ずかしいな。
所長ニヤニヤしないで…
「では行ってきます」
「「いってらっしゃい」」
さてどうなることやら…
ユウヤ一人旅