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半人半妖の事務所労働  作者: 貴志
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コーデリア事務所設立!

研究所崩壊後、ユウヤはグランを長とする組織『エデン』の構成員として活動を続ける。割と充実していたのだが、ある日突然、グランに解散を宣言されてしまう。そして途方に暮れているユウヤのもとに一人の女性が話しかける。

「はい?」


「ん?聞こえなかったかな?あなたがユウヤ君ね?」


傘をさしたスーツ姿の金髪の女性が目の前に立っていた。



「あー、こう言えばちゃんと反応してくれるか。グラン君の組織『エデン』に所属していたユウヤ君?」


「!?」


「お、当たりだね~。あーもうそんな睨まないで?別にあなたに対してなんか悪いことしようなんて思ってないから」


「…何の用ですか」


「あら物わかりのいい子だこと。敬語も一応使えるのね。じゃあ単刀直入に言うわ!私の名前はコーデリア!ユウヤ君!私の事務所で働きなさい!」


「は?」


「私来月の頭に事務所を設立するのよ。今が三月の最終週だからつまり来週ね!で、何をする事務所かっていうと『何でも』よ!」


「ちょっちょっと待って下さい。いきなりすぎてなんかこうついていけないというか」


「大丈夫大丈夫!詳しい話は後でちゃんと話すから~。とりあえずここは雨も降ってて話しずらいからどこか建物入りましょう。あ、事務所近くだからそこにしましょう!じゃあレッツ…」


「ストップスト~~~ップ!」


「あらな~に?」


「俺まだ何にも言ってないんですけど」


「そうだったかしら?」



なんか腹立つな。めんどそうだからさっさと逃げよう。


「あら逃げる気?じゃあこっちにも考えがあるわよ」


大声で助けでも呼ぶのか?まあこの自慢の身体能力でササッと遠くへ


「家族の現状知りたくな~い?」


グッ!


「…いえ、そんなこと少し調べればわかるんで」


「幼馴染の~コトネちゃんとかクラスメイトのことは?」


「それも同様です」


「ふ~ん?じゃあ切り札。私とグラン君て実は幼馴染なのよね~」


え?あ、そういえばさっき『グラン君』の組織にみたいなことを言ってた気が。

いや君づけしたからってまさかそんな。


「で、グランくんからあなたへのメッセージ預かってるのよね~」


ヌヌッ。ま、まあ話だけなら聞いてもいいかな。


「は~…わかりました。じゃあその事務所とやらに行きましょう」


「そうこなくっちゃ!じゃあレッツゴーーーーーー!」


「…テンション高いな」





「これが事務所?」


公園から歩いて十五分ほど、そこには古くてぼろい洋館があった。


「そうよ!いや~やっぱりちゃんとしたオフィスとか借りると色々面倒だしお金がかかるのよ。ここなら家賃無料だし。まあ光熱費とかはかかるけど」



マジか。てか元金持ちの屋敷なのかなここは。何人住めるんだよ。


でっかい門もあるし、庭も広くて、あと機能してないけど噴水みたいなもんもあるな。二階立てかな?

そして壁とかにめっちゃ植物絡みついてるけど、どこのダンジョンだ。


骸骨剣士とか襲ってこないよね?



そして内部へ侵入。微妙に臭い…

ドアを開けると広間があって奥に上り階段、で途中で左右に分かれる感じか。なんか想像どおり。


で二階にはドアが左右に六個かな?暗くてよくみえん。


そして一階のメイン階段の左右には奥にドアが一個ずつ。

広間の左右にはドアが一つずつと。


「こっちよ」


そう言われ広間の左手にある部屋に入る。



けっこう広いな。てかこの部屋だけ綺麗だな。ここが拠点なのかな?


奥に机があってパソコンもあるな。で少し間隔があって机が4つなんか学校で給食食べる時みたいに向かいあってる。パソコンはそのうちの二つだけか。


あとは端に本棚やらお茶いれるポットやら花が飾ってあったりする。


で手前に背の低いテーブルとおれをはさんでソファがあると。ここで話をする感じ?


「あ~ホントになんかの事務所みたいですね」


「事務所だからね!」


そんなドヤッと言われても。





ソファに座り話を聞くことにした。


「じゃあまずユウヤ君の家族についてね」


色々資料を見ながらコーデリアさんかな?は話し始める。


「まず両親は離婚しているわ。あなたが研究所に入れられてから約半年後にね。まあぎくしゃくするわよね。そしてお父さんは妹さんのユイさんとここから少し離れたところに一緒に暮らしているわ。お母さんは新しい男性と同棲中。でお姉さんのユリコさんは大学の寮で一人で暮らしている」


「…」


「続いて交友関係ね。ユウヤ君の仲良くしてたグループの人達は残念ながら特に変わってないわ。でも幼馴染のコトネちゃんだけは少し変化があるわね」


「コトネが?」


「そう。どうやらユウヤ君を捜そうとしていたみたい。あまり外出しない彼女が休みの日には必ずどこかへ出かけるようになったり、ユウヤ君の家も何度も訪ねたらしいわ。パソコンについてもすごい勉強していたとの話も聞いてるわ」


嘘だろ?あのコトネが?


「多分だけど、人体実験のこととか『エデン』のこととか自力で調べあげてたんじゃないかな。まあいくら政府とかが隠そうとしても限界があるしね~」



コトネってそんな行動力あったっけか?

小さい時はよく遊んでたけど、中学後半くらいからあんま喋ったりしなくなったかも。


いつも本読んで何考えてるかわかんない無表情キャラ。

そんな評価を周りから聞いたしな。


まあ確かに頭いいはずなのに、なぜか俺と高校一緒だったしな。


やっぱ何かあったのかな?聞いちゃいけない気がして結局何も聞かなかったけど。



「次いい?」


「あっちょっと待って下さい。えっとコトネは今何をしているかわかりますか?」


「四月から大学生ってことくらいかな。家はかわらないから近いうちに逢いにいったら?」


「わかりました。では続けて下さい」


「じゃあグラン君からのメッセージね。『ユウヤ、コーデリアについていけ』」


「絶対嘘だろ!?」


「それが本当なのよ~。グラン君はねユウヤ君のことが心配だったみたい」


「心配?」


「ええ。『あいつは流されやすい。おそらく組織を解散した今、何をすればいいのかわからなくなって路頭に迷っているかもしれない。だからコーデリアが面倒みてやってくれ』て言ってたわ」


「…」


「で、あなたのデータをもらってあなたの家の近くではってたの。さてユウヤ君、うちの事務所で働きましょう?まさかここまで教えて何もせずどっか行くなんてしないわよね?」


「う」


「これからどうやって生きていくの?」


「く」


「グラン君の頼み」


「…!あ~もうわかりました!働きますよ!所長!」


「やった♪じゃあ『何でも屋』についてとかこれからのことについてゆっくりお話ししまょうねユウヤ♪」





これでよかったのかな~…


コーデリア(所長)→24歳・頭脳労働専門・元天才少女

ユウヤ(主人公)→19歳・肉体労働専門・半人半妖

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