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半人半妖の事務所労働  作者: 貴志
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魔法使い編⑧

魔獣使いも倒し任務達成。そして後処理に奔走するエルフの戦士団。そこである問題が…

ルナは一人ベッドで寝ている。

そこに数人のエルフが入ってくる。

そしてそのうちの一人が剣を振り上げ、ルナを刺そうとする。

しかし隠れていたリュウが飛びかかり取り押さえられる。

残りの面々もユウヤ、リンクスにけん制される。


「さて、何をしようとしていたのかな?」


リンクスは冷淡にそう言う。

ちなみにルナはすでにユウヤの後ろに隠れている。

ユウヤはずっとルナの面倒をみてきたので、ルナはユウヤにとても懐いているのだ。

リュウとしては少し微妙な気持ちだがしょうがない。


「…!やっぱり許せないんですよ!友人が殺されたのに『操られてたからしょうがない』て理由で何も罰を受けないで生きているのが!」


「…じゃあルナを殺したらお前の気は晴れるのか?」


「少なくとも何もしないよりかは晴れますね」


「反省はなしか…とりあえずお前には独房にはいってもらう。残りの者にも話を聞く。よし、連れてけ」


家の中に戦士団が入ってきて実行犯たちを連れていく。


「ん?あ~大丈夫だよルナ。今日はもうおやすみ」


「…マスターは…?」


「俺も近くにいるから」


「…じゃあ寝る…」


ルナの前のマスター『マッド』が死んで以来ユウヤは自分のことをそう呼ぶようルナに告げた。

別にそういう趣味があったわけではないのだが、『マッド』の死を告げたら色々混乱したり暴走したりしそうだったので、自分が新しいマスターだというような感じにしたのだ。


「明日にはこの村を出なきゃいけないのに…」


ユウヤはため息交じりにそう呟いた。





「住人の反応はどうですか?」


「正直少し不穏ですね。またルナを狙いにくる輩がでてくる可能性はあります。放置すればするほど不信感も募りますから」


「なるほど」


コーデリアとリンクスがそういう会話をしているとユウヤがある提案をした。


「もう事務所にルナを引き取るのはどうでしょう?」


ユウヤはルナの面倒をみている時からこの考えを持っていた。

『魔法使い』を仲間にいれるという目的も達成できる。


「確かにユウヤ君にしか懐いていない今の状況ではそれが現実的だな。しかし弟のリュウはどうする?リュウはずっとルナを探していたのに、そのルナを連れていってしまうのは…それともリュウも連れていくのか?」


「それは…どうしましょう」


「あんたね…」


「リュウに聞いてみますか」





「…俺は村に残るよ」


「そうか」


「で、姉ちゃんのことはあんちゃんに任せたいんだ」


「え?いいのか?」


「ああ。俺はしばらく村に残って修行する。色んなものを守れるように強くなるために。そしていつかあんちゃんの力になりたいんだ」


「そうか。じゃあその時は頼むよ。俺もがんばらないとな」


「うん!」





そしてユウヤはサヤカをおんぶして慰霊碑に向かう。

そしてガンノウンの霊に会う。

サヤカを慎重に座らせるとガンノウンに向き合う。


「ガンノウンさん。私と契約を結びませんか?」


「あ~いいよ」


「軽いな」


「こんな可愛い娘にお願いされたんだ!やるしかないだろう!それにまたユウヤ殿と戦えるのが嬉しい!ルナのことも気になるしな」


「そうですか。ヤスナに続きまた体育会系か。次は落ち着いた性格の霊がいいな。武器はどうします?」


「俺の家にあるから頼むぜ!」


「は~い」


サヤカ、リンクス戦士団元副団長ガンノウン(エルフ)と契約成立。





「今回は本当にありがとうございました」


「いえいえ。またなにかありましたらぜひ」


村長とそんな会話をするコーデリア。

そしてユウヤは調査班の面々に抱き着かれたり握手されたりしていた。

少し遠くにいるリュウには『任せろ』とアイコンタクトを送っておいた。


「よし!忘れ物はないわね?」


「は、自分の荷物に加え、ガンノウンさんの武器もサヤカも持ってます」


「うう、すいません…」


「では出発!」





帰りの電車の中。

コーデリアの対面にユウヤとルナが座っている。

サヤカは隣の椅子で横になっている。

ルナはユウヤにもたれかかって寝ている。


「ルナはこれからどうします?」


「ん~。とりあえず今中3でしょ?だからとりあえず来年近くの魔法高校にいれようかなと。それまでにコトネちゃんと私でルナちゃんに勉強を教えようかなと。まあまず懐いてくれるかだけど」


「大丈夫ですかね。少し勉強しただけで高校に入れるなんて」


「魔法高校の試験はほとんど実技メインだからいけると思うわよ?あんま言いたくないけど実験のせいで魔法力は一般よりはるかに高いわけだし。細かい調整はこれから。まあでも元からそういうのが得意だったらしいからそのうち思い出していけるでしょう」


「お~。なんかいけそうな気がした」


「さて、戻ったらルナちゃんの学費稼がないとね~。今回の件の報酬やらで少しは払えるけどちょっときついのよね」


「あ~なんか急に現実にもどった感じ」


「ふふ。これからまたがんばらないとね」





「ただいま~」


「お帰り…ユウヤその娘は?」


「今日から『魔法使い』としてここで働くルナだ」


「…マスター…この人は?…」


「マスター?」


「あ~まあこれから色々話すよ。とりあえずサヤカを部屋につれてからね」





『魔法使い』ルナ(エルフ)加入。


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