みたび 盛山 けやきの場合
なし
みたび 盛山 けやきの場合
ファッションショーが始まった。
さすがの遠山手腕。
あいつも馬鹿じゃない。
地元の学生をコーディネート。
素朴さを売る。
名付けて札幌スタイル。
「この言葉、
ばんばんピーアールしてくれよ」
事前に言われていた。
清楚さ、綺麗目をアピール。
雪の白。
そして、
年末ながらも
翌年の春をイメージ。
スカート。
ステージ上を次々と
人が流れる。
学生の手作り。
あたたかさのあふれる作品。
そこへ
秘蔵の7人組ユニットからの若手
いちおしMENの登場。
Jヲタにはたまらない。
しかしながら
金のある遠山も
Jヲタのブッキングまでは
見通せず
タレント一人で地元ティーにかませる。
歌なしでも素晴らしい。
さすがのJ。
これだけの美女揃いに動じない
さすが場数のJ。
ジュニア時代からは
想像もできない進歩。
最後に
全員そろいぶみ
歌舞伎の面通しかい。
遠山演出に苦笑。
中央の
活用女子大OBも負けてない
そこへ
またもや銀テの嵐。
間髪入れずに暗くなり
ダンスユニットの始動。
私は
着替えを求められる
並べられてるのは
いきなりのシャネル。
白のコットンのワンピース。
胸にバラのコサージュ
さっと口紅を
引かせられ
「パリジャンヌ、春の新作よ」
先ほどの衣装のままで
滝川 由美子。
「さあ、行きなさい
あなたのためのステージよ」
何の意味かは
ステージ脇の司会席に
もどってわかった。
AKIRAだった。
私が通っていた大学。
立正音楽大学の路上で時々
突然ライブするロッカー。
プロのスカウトをことわっていた彼が
ステージにいる。
ひとしきり演奏する。
1年ぶりでも
やはり素晴らしい。
しばらくして
AKIRAのエレキギターがとまる。
それに呼応するかのように
ダンス音楽。
ダンサーの衣装に
3Dが映し出される
その頭上をへりがとぶ。
AKIRAも一心に踊る。
想像外の世界。
ファッションと科学の融合。
彼はここまで来たのか。
これはブレイクする。
なし