ピエロ
40→40 12/18 22:00 時点
英霊の子孫は 偶数 ②女 に決定されました。
「ここだとドワーフかホビット、人間種の可能性が高いね」
多種多様な種族が生活する地上でも確かにここはその三種の割合が多い。なるべく手先の器用な種族が求めれるのだが。
反応が強くなる地点で足を止める。
広場だ。工業都市とはいえすべてが工業地帯というわけではない。カフェテリアやショーウインドウが立ち並ぶ街並みも当然ある。
多くのパフォーマー達がそれぞれに千差万別の芸を披露しあっている。
通行量が多ければ行きかう人々も当然多い。
これは探し出すのに骨が折れるやもしれない。もうすでにどこか遠くへ移動しているかもしれない。
立ち尽くしているとピエロの仮面をつけた黒ずくめのパフォーマーがこちらへ近づいてきた。
アイネクライネの前でかがみこみ、その鼻先でぱっと手から一輪の花をとりだし、少女へと手渡す。
(子供だと思われたか)
彼女の実年齢は知らないが、たしかに外見だけならそう見えるだろう。
「ありがとう」
こちらにも花を渡すとさっと次の客へと向かおうとする。
「待てよ、おひねりにしちゃあ多すぎないか」
パズズはその手首をすかさず握り掴んだ。
仮面の下に確かな動揺を感じ取る。こちらの手を強引に振り払おうとする。
≪鉄の手≫自立型マニュピレーターとして魔力で空中浮遊したり物を握ることができる小手。
それが中空に浮きながら金貨の入った小袋をしっかりと握りしめていた。そこにはパズズ達の全財産がいれてあった。
「ずいぶん手癖の悪いピエロだな」
パフォーマーに見せかけた悪質なスリの類だ。
「くっ」
小さなうめき声をあげ、体全体で振り払おうとしてくる。とっさに胴体を右手で掴んで逃がさないようにする。
ぐにゅり
柔らかく弾力がありなおかつ肉の下に繊細な骨を感じさせる感触。これは男のものではない。
「きゃっ」
その短い悲鳴に反射的に手を放してしまう。ピエロは体勢を崩しながらも、次の合間には釣り針から逃れた魚のように、人ごみのなかへとまぎれて消えていった。
「パズズ。いまの」
「ああ、たぶんな」
あとは追いかけるか。どうするかだな。
奇数①スリなんてまっぴら。追いかけない。
偶数②追いかける
ゾロ目③英霊の子孫はまだ広間にいる。残る。(別の子孫)




