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悪霊

「喋れたりする知能があるかまではわからないがな」

 バケモノはこちらに構わず尾に刺さった杖を抜こうとしている。

「ヤメとけ。その杖を引き抜こうとしても無駄だぞ。それには一つの命令(コード)を入力してある。自重と共に周辺の物体を重くするよう命令をな」

 風を纏い低い姿勢で滑空する。足元を狙ったが、バケモノはその鋭利な爪で自分の尾を切り裂くと跳躍しこちらの頭上をとろうとしてきた。その攻撃を躱しまた距離をとる。

「た、確かにオマエの言う通りかもしれん。奴は確かに理解している。こちらの言葉を。でなければ本能ではあのような動きはせん」

 彼もまた疑惑を確信にかえつつあるようだ。

 

 バケモノを牽制するようにパズズは声を張り上げる。

「こんな時だが名乗らせてもらう。オレは先ごろこの世界に召喚された新たな英霊

パズズ。この世界の動乱を治めるために行動を開始した。ひいては各国の代表者に会いまずは情勢の確認と英霊を僭称する輩の討伐を申し出にきた」

 ベリトの父親が顔をしかめる。

「オレ一人で殲滅してもいいが、それでは無駄な時間と無益な殺生が増加するだけだ。国そのものから考え方を理解せねば≪無限の天空(ラニアケア)≫に平穏はこないだろうと考えた」

「フ、さきごろ降臨したというわりには、ずいぶんと耳の痛いことをいう小僧だ」 大男は自嘲気味にもらす。だが、それを聞いて反応を示したのは彼だけではない。バケモノまで表情がかわったかのように、その獅子の口を開く。

「ワ、ワレハア、アクリョウノオウ」

 こいつ喋れるだけの知能はあったか。

「パ……パズズ・ノヴァ・パンゲア」

 ふ、思わず鼻息が漏れる。何を喋るかと思えばオウムのようにただ相手の言葉を返すだけか。幼児程度の知能はあるようだが、逆に言えばその程度とも言える。

 オレの名前を学習して自分の名前と理解したのだろう。

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