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寮生活は洗濯がたいへん

寮の部屋は一般学生用の二人部屋。

10メートル四方の一部屋にトイレ。

部屋の隅に簡易キッチンと洗面台

窓はない。

たぶん壁を破ったらとんでもない空間に出る。

シャワーもない。

ここでは体も服も基本的に魔法で洗うので、制服と下着の一式で済ませてしまう学生も多いらしい。

出来ない人向けに超基礎生活魔法実践講座というものが本来休みの明日ある。

いまだかつて受けたのは5人だけだったらしい。


キッドじゃなくてシェリーがちゃっちゃっと結界魔法で白い仕切りを作ってしまった。

部屋の1/4が僕には見えないし入れない。

最初は認識妨害眼鏡なんてものを付けさせられたんだけど、これが実に使えなくてね。

シェリーが透明人間みたいに認識できなくって、なんかその~触ってはいけないところを触ってしまったみたいで。

うん、この話はやめておこう。

触れてはいけない。


ベッドは2段、上段だけが白い結界で覆われている。

見えなくするだけ。

夜は上から寝言が聞こえて来た。

「ん~クリス・・」

なんだ?

「ばかだろぅ・・」

ふんっ。


受講者が一人いたので超基礎生活魔法実践講座が何年ぶりかで開かれた。

講師はロイテル先生。

先生方はそれぞれの種族によって寿命が違うので外観で年齢はよくわからないが、人族の人で僕より10才上なだけの新任の先生だった。

新任だから、面倒ごとつまりこの授業を押し付けられている。

しかしこのときの授業が元でトップクラスの魔法が開発されるので世の中は分からない。

その元となった魔法を”洗濯”という。


クリス君、”明かり”が出来ないことより、”洗濯”が出来ないほうが不便よ。

”明かり”は点いたんだ。

ただし紫色のが。

こんなにも明るいんだけど、先生には見えないらしい。

点いてますって説明してもなかなか理解してもらえなかったけど真っ暗にして本を読んで見せてやっと納得してもらった。

疲れた、ただ先生は大喜びだった。

それから、先生が見えるようになるまで付き合わされた。

だけで午前中つぶしてしまいましたよ。


そして次に午後は”洗濯”。

着ているもの、及び体をきれいにする。

”洗濯”の名前で一くくりにされているが、実にいろいろなものがある。

基本的には水魔法とその他。

水魔法にもいろいろあって

水を呼び出して触手の様に支配して体や衣服を洗うもの。

これはかなり便利な魔法だが異性には使えない。

その、あれです。

触手を動かすと言うことは、触覚もその触手にあるんです。

つまり服の中も、さわって***ピー 失礼。

なので将移管した水をぐるぐる廻すだけという方法が、他人にする場合多く使われる。

この講義で何故キッドが旅の間僕を洗うのにいやな顔をしてたのかやっとわかった。

僕は水をまだ制御できない。


つづいて火の魔法を使って体の汚れを焼き尽くす方法。

大きな欠点があった.

耐火の服でないと燃えてしまう。

周りに燃えるものがあると火事になる。

これは問題なく使えました。

結界を張った女性の先生の前でですが。女性の・・

いろいろダメージの大きい魔法でした。


次の振動で汚れを吹き飛ばす術。

試しに先生に行って失敗しました。

繊維が持たなかったんです。

手袋の。

いろいろゴメンナサイ。


そして一度形状を覚えさせてそれ以外の付着物を消す方法。

たとえば帽子に魔方陣を書いて、その帽子の構成物を覚えさせるには、まず魔方陣を帽子のどこでもいいから正確に書く。

曲がっていて書きにくいけど、つばの裏に書いたぞ。

魔力を込めて記憶させる。

なんか魔力が入っていかない感じ?

次に防止に泥汚れをつけて、汚れのみ消えろ!

防止はどこへいったんだろう?

帽子はなくても、うん、たぶん大丈夫。

僕が帽子を練習台にしたのは予備を持っていたから。

僕賢い!じゃなくて。

僕より先生が涙目なのは何故なんだ。

先生は気が付いていなかったけど、攻撃魔法をひとつ覚えた。

別に魔方陣がなくても作動することを確認済み。

これはすごい魔法だった。

ただ同列に並ぶ魔法はある。


真に偉大な魔法だったのは、使うのが面倒でめったに使われない”洗濯”が時間魔法だった!!















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