後輩達の魔獣狩り ①
魔獣、それは魔力を体内に保有する獣達のことで人間の魔力を食うのが好物な森の住人達である。だが、逆に人間達も魔獣を食料にしたり、新入生が今回やる魔獣狩りをなる。魔獣はこのエレメスの世界に置いてなくてはならない生物の一種である。
魔獣狩り、それは村や街を襲う魔獣達を撃退することや精霊との戦いの技術や魔法の技術の向上するために魔獣を使って実戦経験をすること。
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数時間前の校長の爆弾発言により、新入生達は今から、魔獣狩りする。新入生達のほとんどが魔獣狩りをしたことがないため、皆が期待と不安でいっぱいである。そんな中でも、8大名家の時期当主達は魔獣狩りを行ったことがあるため、何にも感じていなかった。しかし、この魔獣狩りはただの遊ぶではない。この魔獣狩りは新入生、個人個人の戦闘での能力発揮度や対応力などを見てクラス決める、ある意味最後の入試試験である。この魔獣狩りには新入生には対処することのできない魔獣も居たため、学園の半数の教師と2年主席の雷と次席の謙、そして3年主席と次席が監視役として来ていた。
「新入生達は先ほど言われた通り、魔獣狩りを行ってもらう。狩りをする場所は学園の裏にある森だ。だが、森の奥にはお前達にはまだ、倒すことができない魔獣が沢山いる。なので、絶対に森の奥には行かないように。以上だ。何か質問はあるか?あ、その前に狩りを行う時間だが、夕方に一人の教師が空に爆弾を投げるから、聞こえたら、この場所に集合。」
教師が話を終えると一人の少女が手を挙げていた。
もちろん、教師はその少女を当てる。
「質問は一人だけみたいだな。で、質問は何だ?」
「あの、安全のための監視の人はいないんですか?」
少女は少し心配した目で聞いてきた。
「あぁ、忘れてた。監視には学園の半数の教師と2、3年の主席と次席が行う。」
それを聞き、少女は安心し、その他の新入生は「忘れるな!」と心の中で同時に叫んでいた。そんなことを知らない教師は少女に話をすると始めの合図を出していた。
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雷と謙より
魔獣狩り開始から3時間が経過していた。今のところ、新入生の重症や死亡の話は聞いていない。だが、いつ何があるかわからないこの状況で雷と謙は木の上で寝転がっていた。
「謙。あの校長、また何か企んでると思わないか!」
「そうだな。あの校長なら、何やらかすか、わかったもんじゃねぇ~。」
謙は骨定する。今まで、2人はあの校長にいろいろなことをさせられたり、作らされたりといろいろなことをさせられた。そのために2人は新入生達のことを心配している。この魔獣狩りも、教師にはクラス決めのためと言っているが、本当のところは新入生を困らせるのが楽しいがためにやっているだけである。
「本当、かわいそうだよな!」
「俺もそう思う。」
そんな、他愛ない話をしていると、森の奥から眩しい黒い光が輝く。後から、「誰か、助けて!」と声も聞こえて来る。2人は急いで光が輝いた森の奥ヘ向かう。すると、途中で見慣れた先輩を見つける。
雷は3年の主席正田純と次席鎌田恵美に話掛ける。
「純先輩と恵美先輩もさっきの光を見てこちらに来たんですか?」
「あぁ、そうだ。でも、さっきの光は何だったのか?」
咄嗟に話掛けられた純も平然と答えている。
「やっぱり、これは魔獣の力じゃないの!」
恵美が答える。でも、確信があるわけじゃないため顔色はどうも、冴えない。結局のところはわからないという結論になる。
「でも、まぁ。学園最強が今から向かうから、大丈夫だろう。なぁ、雷!」
「先輩達は行かないんですか?」
「行かねぇよ!戦うことになったら、俺ら、邪魔だし!」
「わかりました。なら、行って来ます。」
雷達は2人の先輩達を連れて行くのを諦め、森の奥に向かう。 2人が森の奥に着くと、8大名家の時期当主達は8体の魔獣に追い詰められていた。