今日でお別れスピンオフ「平井課長の巻」(二百文字小説参加作品)
閉伊先生、お待たせしました、桂先生、ごめんなさい。
私は平井卓三。
大手企業の課長だ。入社二十年でようやく掴んだ役職だ。
一昨年までは係長だった。長い道のりだった。
私の昇進を不倫相手の真弓が祝ってくれた。
「おめでとう。はい、プレゼント」
真弓はブランドのネクタイをくれた。
彼女とは長い関係だが、プレゼントは初めてだ。
嬉しくて泣いてしまった。
「やだ、泣かないでよ」
「嬉しいよ、真弓。お礼と言っては何ですが……」
「キャー!」
「真弓!」
これ以上は自主規制とします。