どうすんだよこれ
200:名前:恋する名無しさん
横断歩道の白いアレの幅
201:名前:1
45センチ
202:名前:恋する名無しさん
名前の割にアリじゃないアリといえば?
203:名前:1
シロアリ
204:名前:恋する名無しさん
すげ~ 歩くイッチだ
205:名前:恋する名無しさん
(……?)
206:名前:恋する名無しさん
なんでまだこれ続いてんの
207:名前:恋する名無しさん
いやぁまだ信じれなくて
208:名前:恋する名無しさん
そういやイッチはこれからどうすんの?
親とはそのまま話し合うのか?
209:名前:1
うん いろいろやってみるよ
210:名前:1
でも今回はみんなの助けは借りない
ああ言った手前、こっちで何とかしてみる
211:名前:恋する名無しさん
え~寂しぃ~
212:名前:恋する名無しさん
え~寂しぃ~(おっさん)
213:名前:1
皆にはこれまで甘えすぎた
今回ばかりはこっちで頑張るよ
214:名前:恋する名無しさん
……そっか~ アドバイスぐらいはしてやるからな
アドバイスするからな(圧)
215:名前:恋する名無しさん
まぁ家族のことだしな……
216:名前:恋する名無しさん
うーん
217:名前:1
ありがとう
218:名前:恋する名無しさん
どうにもならなくなったら言えよ
219:名前:恋する名無しさん
まぁ何とかなるさ
イッチと同じ血が流れる人間だし
220:名前:恋する名無しさん
……ちなみに髪色ってどうなの?
221:名前:恋する名無しさん
やっぱメタリックカラーとか?
222:名前:恋する名無しさん
透明とか?
223:名前:1
……
□
いつもの掲示板で安心したのもつかの間。
今日は水曜。
もっと言えば、その夜である。実質木曜(?)。
「時間がない……(今更)」
夜、ひとり呟く(おまわりさーん!)。
期限は今週の日曜。
やる事が多すぎて頭がパンクしそうだ。
両親への資料作りは、一応どうすれば良いか分かる。
今までの全部と、これからの事をまとめればいいだけだから。
だからこそ、その量に絶望してるんだよな。
「で、どうすんの?」
「いやぁ。一応考えてはいるんだけど……」
「あと三日しかないけど」
「……いやぁそうなんすよ」
「……」
「…………って、え?」
……あれ?
今、俺誰と話してる?
「リオだけど☆」
「……急に隣に来るのやめてくれませんか……というか帰ったんじゃ? え、夢咲さんは?」
「苺は帰ったけど」
「えぇ……」
「一人で余裕でしょ彼女は☆」
「それはそうだね……」
なに? この魔王様分身とか使えるタイプのラスボス?
『お前が倒したと思っているのは我の分身よ』とか言ってくる系?
ゲームバランス考えろ(装備:虹色ヘッド)。
「いやー、立ったまま携帯ずっと操作してるから。職質されるゾイ☆」
「(もうすでに二回されてるなんて言えない)」
「あっもうされてたか」
「 」
怖いよ!
そのうち“全て”を見透かされない俺?
「で、今から何すんの☆」
「……えっと、まずは家計簿とレシートの整理かな」
「なんで?」
「親が心配してたことの一つに、バイトで貯めてたお金がごっそり減ってた事があったから。それを説明するのに必要なんだ」
「へぇ……じゃ、リオ家行くね」
「? あぁ。じゃあ送っていくよ」
「当たり前じゃん☆」
「え、え? あ、はい……」
あれ? なんか会話噛み合って無くない?
というか、彼女が歩いてる方向おかしくない?
俺の足があっちこっちいって迷子になっちゃっちゃっちゃ(錯乱)。
「リオさんそっち駅とは逆方面っすよ(焦燥)」
「行くって行ってるじゃん☆」
「え?」
「え?」
「とーまちの家に行くって行ってんだけど☆」
「……え?」
なんで?
☆
結局そのまま、当然かのように俺の家へ向かう柊さん。
彼女には帰るべき覇王城(失礼)があるはずなのに……。
まさか征服か? 東町城は誰にも渡さんぞ(激アツ)。
「いやぁ気になってたんだよね、とーまちの家!」
なんでそんなウッキウキなの?
俺の家、マジで侵略されるのかな。突如トイレにゴブリンとか沸いたりしない? お先どうぞ……。
「ご家族の方には……」
「もう言ってるよ」
「えっ」
「いやー楽しみだなー、何が出てくんのかな☆」
「オイちょっと待てよ……(真剣)」
「ん?」
「あっすいません何でもないです(雑魚)」
哀れ、俺は彼女には何も言えない!
「今日の夜ぐらいは一人で頑張る、なんて思ってたんでしょ」
「……なんでもお見通しだね」
「わかるって。とーまちの事だし」
そう言う彼女。
本当に、なにもかも見透かされている気がする。
「あっココが我が家です」
「すげー! タワマンじゃん☆」
「親が凄いんで……」
エントランスからエレベーターに乗る。
なんだかんだで、如月姉妹と初音さんしか来てなかったんだな。
「でも、時間あとちょっとしかなくないかな。終電までいるわけには……」
「泊まるって、ほらこれ着替え」
「(理解不能)」
「シャワー借りるね☆」
「マ?」
「ま☆」
いや、なんでそんな危機感ないの?
ああ俺だからか。秒で納得した。
ははっ(泣いています)。
「良いじゃん。“あの”如月さん達とも寝たんでしょ?」
「言い方ァ!」
「うっさ☆」
「あ、すんません」
思えばすごいことだ。
……昔の自分、見てるか……?
泡吹いて倒れてるね。
「しおりんの前でも寝てたか、そういえば☆」
「なんで知って……」
「やることやってんなぁオイ」
「俺が一方的に爆睡してただけっす……」
ごたごたが終わったら、またキャンプ行きたいなぁ(遠い目)。
しおりん(バカ失礼)と珈琲を飲みながら読書をしたい。
「というか、俺の家で泊まった事は皆ないよ……」
「襲えるもんなら襲ってみ☆」
「しないって。そんな事は」
「……ふーん。じゃあ良いじゃん」
「じゃあ良いか……(錯乱)」
話していたら玄関前。
俺は、その扉を開いて。
「――え」
「――あ」
「あら☆」
リビングにいる、“彼女”と目が合った。
なんでまだ、なんて言えるわけもない。
「……どうして、あんたがここに」
「居ちゃダメかな☆」
立ち上がった、妹である二奈。
そして柊さんが、笑いながら向かい合う。
「(頭を抱える)」
どうすんだよこれ!




