フォルブラム・ニカ

“一対の翼を千切り　双眸が顕現すれば
　三つの分かたれた魂が　四裔に降り立ち
　五百重に猛る黄金は　六骸を貫いて
　来たる七日目に　かみは嗤うだろう”

　かつて神々が争い、終末の炎によって焼き尽くされた世界。
「我々が争えば何度でもこの世は滅びてしまう」
「最悪の日を繰り返してはならない」
　生き残った七柱の神は、二度目の崩壊が訪れないよう七国間の血の掟を結ぶ。しかし、神代から続く賢者の予言が再び世界に破滅をもたらすこととなる。
「我々は世界を守護する」
「そのために火種となる予言の成立は見過ごせない」
　結果、七神は人間の暮らす大地を箱庭と定め、その中で己の影たる者「代闘士」を競わせる代理戦争のシステムを作り上げた。

　そんな中、七神の一角であるユフレによって召喚された森下芙蓉（地球産・日本育ち）は、今代の代闘士の任を運命づけられる。
　勝手に連れてこられた上、手からは光る何かが出るわ魔物は跋扈するわで、初めての異世界に振り回されまくり。
　おまけに元の世界に戻るためには前途多難な条件が待ち受けていて……!?

　これは、ひょんなことから代闘士となったとある一般人の、波乱と苦渋とひとさじの希望に満ちた物語である。

※拙作『ファンデア・テイル』と一部設定を同じくする別作品です。こちら単体でも読めるようにはしているつもりですが、お互いの作品同士のネタバレを含む場合があります。
※カクヨムでも連載中です。