2/101
~天界と地上が出会う場所~ー2
みえない壁を見つけたスタンリーは壁の近くにテントを貼ると2日間テントから出てこなかった。2ヶ月の旅の疲れを癒していたのか、暗闇を進む方法を考えていたのか、はたまた見つけたことを日記に記録していたのか……。
そして3日目の朝、テントから出ると持っていたツルハシを大きく振りかぶり、全身全霊で壁めがけて振り下ろした。ツルハシを当てた場所を触ってみるが壁はまだある。あるどころか、傷も付いていないようだった。まず地上のもので壊せるのかどうかわからなかったが、ツルハシを振り続けた。壁にツルハシが当たるたびに衝撃で腕が痛くなる。だが、諦めず何回も何回も振り下ろす。それでも、壁は壊れない。だが、スタンリーの目に絶望は無かった。