表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
少女は本を燃やす  作者: 流German
8/9

第8話:人生で1番長い夏②

第8話です。物語は進みます…!

清華『でもアタシは文字の本が読めるんだよね』


 世界は巡る、因果を。私はあの夜、月のその先を見てしまった。それが本当の、鯨に文字を奪われた『きっかけ』だったんだ。

 

凛 水面「「え……!?」」


 私達は炎天下でのかき氷は早く食べないと溶けるという、当たり前のことを忘れて、その話を目が輝く様に聞いていた。


清華『うーん、本を読みながらじゃなくて、確か手紙を書きながら、月を見てたからかもしれないんだけど』


清華『お酒飲んでて、鯨?だっけ、それを見た記憶がハッキリなくてさ…だから読めなくならなかったのかも』


確かに本以外でも、文字に関する何かを読んでた人達が、月を見て、文字の本が読めなくなった、とは聞いたことがあった(症例が限定的過ぎて、ネットでも見つけるのに苦労した)


清華さんのスマホがりんりんと鳴る


清華『あ、ごめん!ちょっと実家に帰んないといけないから、連絡先だけ交換しよっか!』


案外水面も清華さんとの交換に乗り気だった。あの疑いの目を、向けてもなかった様に。私達は連絡先を交換して、溶けたかき氷をジュースの様に飲み干した。


そして私達は熱帯夜、この出来事を、グループ通話で、蓮とAにも話した。


楽しい夏の夜がまた一つ終わろうとしていた。





 そして私は通話が終わり、部屋を見て、ふと思い出した。

 本を燃やしてから、部屋の片付けをウンザリとして、放棄してしまっていたことに……


凛「そうだ、昔あの子に貰った手紙とか掘り返して、読んでみよっかな」


片付けなきゃいけないのに、余計な事を考える









━━"私は言葉を失った"


 文字だらけの本は前から読めなかったが、少し前には、確実に、絶対的に手紙は読めていた。


 それが読めなくなっていた。もはや文字が奪われていく感覚がした?

 いや、私が"言葉"を見限っているような……

読んで頂きありがとうございます!!Twitterや、こちらのサイトの方で感想を頂けると、嬉しいです!!励みになります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ