プロローグ
目が覚めるとそこは、白いもやがかかった空間だった。
「お、ようやく目が覚めたようだな。おはよう光清白君」
白いもやの向こうから藍色の髪をしたアラサーくらいの女性が現れて声をかけてきた。
「ここはどこですか」
状況が読み込めずにいた白は、少し強い口調でおそらく何か知っているであろう女性に質問した。すると、女は苦笑いをしながら
「そんなに警戒なされなくてもいいのですが、、まぁいいですが。私の名前はセイラこの空間の管理をしている神のようなものです。以後お見知りおきを」
さらっととんでもないことを言われ白が固まってしまう。
「一応あなたの今の状況を説明すると、あなは、この話の後異世界の召喚により元いた世界から召喚の儀式をおこなった世界へ転移します。ですが安心してください、なんせあなたの世界の住人は異世界に転移すると神にもわからないのですがなぜか特殊スキルを一つ手に入れることができますから。」
「いやいやいや、ちょっと何言ってるかわかんないし安心はでにないんですけど、むしろ不安しか残らないんですけど!何なの、やっと夏休みに入ってのんびりできると思ったらいきなり召喚されましたって、ふざけてんの?」
神は白の態度の急変ぶりに驚き、やがて神は考え込みだす。そして、わざとらしく手を叩くと
「そうですね、では私の加護もつけましょうどうですか?ここらで、手を打ってはくれませんか?」
あざとそうにそういうと白も少し考え
「いいだろうその話には乗るよ、どっちみち元の世界に対して未練もないし、ただ元の世界で自分がどんな扱いになっているか教えてくれないか」
それを聞くと神は一瞬固まりうなずくと
「そろそろこの空間に留めておくのも限界なので転移の準備をしながら説明しますね」
そう言って目をつぶる。しばらく待っていると神は地面に何か呪文を書き終え中央に白を立たせると
ぼそりと
「バナナの皮踏んで足を滑らせて頭を強打して死亡したことになってます」
と言い放った。
「は?」
その瞬間呪文が強く光り目の前が真っ白になった。
「ちくしょーーーーーーー!!」
神は白の雄たけび聞きを無邪気な子供のように笑っていた。
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