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tips[ミスレニアス以外のVRゲーム]

ミスレニアスという人類を支えるためのゲームが生まれる以前、多くのフルダイブVRゲームが乱立した。


 その基盤の一つとなるのが【Alpha(アルファ) Omega(オメガ) (ゼロ)】通称【AO0(エーオーゼロ)】というMMORPGである。


 このゲームは日本の【晨星落落(しんせいらくらく)】という、技術はあるが給料が少ないクリエイターが逃げ集まって作られた会社が開発している。社名には皮肉が込められていて「大切な人材はどんどん逃げていくぞ」という、他のゲーム会社に対する挑発的な名前だ。

 組織の構成や資金源の不明瞭さ。本社ビルの所在地など謎が多く、都市伝説のネタは尽きない。


 そんな企業が開発した、世界初の睡眠状態でプレイするゲーム。発表当初はAOZというロゴが使われていた。しかし、ベータテストに伴う新情報が公開されたときには、現行のAO0ロゴに差し替えられている。Zeroではなく0なのは、デザイナーの粋な気まぐれという噂だ。


 このゲームが登場する以前は、あやふやな映像を脳に映し出し、覚醒状態でプレイするものがほとんど。人によってはゲーム酔いの酷いものを引き起こすとされ、最悪意識を失うなどの問題があった。


 しかし、睡眠状態にすることで身体とゲームのギャップを無くし、安全かつくっきりとした世界でゲームがプレイ可能となる。

 長時間のプレイを想定し、カプセル内で振動や電気で筋肉への刺激を送り、各種病気や筋肉の萎縮を防いでいる。それどころか「このゲームをプレイすると痩せる」という声が多かった。


 AO0はゲームセンターの片隅に設置され、大きな施設では長時間プレイする人のために、ホテルのような設備が導入されたという。


 往年のMMORPGのようなゲームシステムで、現実と同じように体を動かしてプレイすることが可能だ。


 定期的に開催される魅力的なイベント。特に盛り上がったものとして、モンスターとの戦争が挙げられることが多い。


 十分遊び尽くされたようだが、未踏の地が数多く存在する状態でミスレニアスへ人口流出してしまう。


 月額課金制で五千円と割高だが、ゲームの世界に行くという夢を叶えるには安すぎる価格設定だった。それに、個室を好きなだけ借りられると考えれば、実際かなり低価格だ。

低価格を裏付ける理由もある。コスチュームなどの戦闘力に影響しないものに限り課金ガチャがあり、資金回収していた。

 登場した当初は待ち時間が長すぎてプレイできないことも多かったが、一週間でAO0専用の施設が全国展開し、待ち時間の問題は改善される。


 店舗には稼働時間に応じた収益があり、導入すればあっという間に黒字だ。

 本体もそれなりに安く、電気代はメーカー負担。メンテナンスは無料で迅速となればあっという間に普及する。


交代は空腹と尿意に負けるまでしなくていい。なので、待ち時間や休憩で他のゲーム機が遊ばれ、ゲームセンター自体に活気が戻る。


 安全性も抜群で、健康状態に異変があると警告され、命の危険がある場合は強制終了。脳梗塞などを事前に察知することもできる。

 しかし、戦闘中にゲームを中断できず、失禁するという問題は少なからずあったという。


 このゲームはミスレニアスのグラフィックやAIなどに転用され、VRゲームの母と言われる存在になった。一部アイテムやモンスターも共通している。

 ゲーム的なシステムは、大部分この作品からミスレニアスへ引き継がれた。


 食事システムも存在するが、ミスレニアスと比較するとイマイチ。


 そして、VRゲームの父となったのが【WILD OPS(ワイルドオプス)】だ。


 このゲームはVRFPSに分類され、ある程度の痛みや、リアルな感触を売りにしている。

 実在する火器や車両はほとんど使えるので、様々なシチュエーションでの戦闘が可能だ。

 第二次世界大戦や、湾岸戦争などでレギュレーションが設定され、その年代や国の兵器しか使えないルームが多い。最大五百人まで参加可能。


 開発は晨星落落と、アメリカの複数のゲーム会社が連携して行っている。

 軍が非公開にしている戦車の装甲や戦闘機のパーツ。それが実物と同じ構造だったという元軍人からのリーク情報があり、開発に米軍が関わっていることはほぼ間違いらしい。


 リアルすぎるゴア表現で物議を醸したが、謎の力が働き、反ワイルドオプスの著名人の怪死や、行方不明が相次いだ。


 多くのゲームモードが存在し、短期決戦のCQBモードが特に人気だ。近距離戦闘が発生しやすい作り込まれたマップ構成は、多くのプレイヤーを熱中させた。


 骨格なども忠実に再現されていて、関節技なども有効とされる。ナイフオンリーのモードもあり、格闘ゲームとしての側面も持つ。


 レベルなどは存在せず、スキャンされた体格や身体能力が影響するので、初心者狩りが横行している。なので、日本では普及に限界があった。


 AO0やミスレニアスと違い、他人の身体に触れることでペナルティが発生しないので、女性プレイヤーは基本的にプレイしようとしない。それも人口が少ない原因だ。


「女がいないのなら、美少年がいるじゃないか」


 ――有名プレイヤー【ガ◯シ】さんのインタビューより引用。


 このような変態も紛れているので、容姿に自信のある男性プレイヤーも注意が必要である。


 人体の再現率や、液体の表現は現実とほぼ同じで、医療や地学などの多くの分野に技術提供している。

 それ故このゲームはスポンサーが多く、月額千五百円と安価だ。マニアックな層が長年支え続けているので、ミスレニアスが登場してからも安定稼働している。


 ワイルドオプスは、ミスレニアスの物理演算や感触のシミュレートで利用された。

 特にゲームの身体と現実の身体の差異を無くす技術により、その世界で生きていると勘違いするほどのものを完成させてしまう。


 この二つのゲームがミスレニアスの根本。新型量子コンピューターで歴史を超高速シミュレートして生まれた世界に、今のプレイヤーはログインしている。


 そこには確かに歴史が存在し、遺物も多く見つかっているので、考古学プレイも楽しみの一つだ。

 これらのゲームは、社会的、倫理的な問題を指摘され続けたが、暗躍する何かによって揉み消されてきた。


 他にも、美少女と同棲するだけのゲームや、ホラーゲームなど数多く存在する。

 ゲームの分岐点を作ったものとしては、この三作が有名だ。

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