tips[ミスレニアスの開拓地及び未開拓地]
人口と物資の管理がミスレニアスの役目。それ故、完璧に安全なゲームでは人口を増やす要因になってしまう。
そのためにあるシステムが【開拓地】と【未開拓地】だ。
開拓地は、オンラインゲームと変わりないものだと思えばいい。死亡すると一部の安価なアイテムをその場に落とし、安全地帯に持ち帰っていない素材を落とす。
俗に言う安全地帯というものは、何かしらの寝具が設置可能な場所か、名前のある街や村のことを指す。
死亡ペナルティは、一定時間経験値が一割になるというもの。自分より格上相手に倒されると時間も伸びる。
未開拓地での死は、そのまま現実での死に直結する。問答無用で薬品によって安楽死だ。万が一に薬物耐性を持っていた場合、前身に放電を行い確実に生命活動を停止させる。
未開拓地は経験値効率も素材の量や質もいいので、死ぬと分かっていても踏み入れる人間が後を絶たない。
この地は、現実での交通事故や、災害での死亡数と帳尻が合う難易度設定になっている。
さらに、未開拓地を開拓することで土地の支配者となり、その土地特有の素材などを大量かつ定期的に入手可能だ。
開拓するには強力なボスに挑む必要があるので、富の分配を行うと信じられる人格者でないと仲間集めはできない。
ミスレニアスのサービス開始直後は例外があり、セントラルタウンに人口が集中しないよう、東西北のエリアに簡素で安全な居住区画があった。開拓を目論むプレイヤーはその地で力を付け、比較的弱いボスモンスターを競って倒そうとしたという。戦闘自体は未開拓地で行うので、情報や装備に乏しく、大量の死者が出た。
この時一番利口だったのが、アイテムを集めて開拓者に売っていた者達だ。
欲さえ押さえ込めば、ミスレニアスは現実より安全な世界となるだろう。
他人やモンスターに無理やり押し込まれることはなく、踏み入れるにはウィンドウに表示される認証ボタンを押す必要があるので、変に心配する必要はない。未開拓地は、今日も欲に溺れた人間を手招きしている。その事を忘れなければの話だが。