表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
わたしのミゲル  作者: 雪村宗
5/6

5 決戦

マンショ、ジュリアン、マルチノは背中合わせに立っていた。

周囲を大勢の修道士に成りすました悪魔が囲んでいる。


「みんな無事か」

マンショは肩で息をしている。


「・・・・・・・。こいつらおかしいと思わないか?

こちらに向かってくるだけの人形のようだ。」

そう言ったジュリアンはマンショをかばって体は切り傷だらけだ。


「そうですね、今まで戦ってきた悪魔とはどうやら違うようです。

体も普通の人間ですね。もしかすると、操られているだけかもしれません。」

マルチノの口からは血が滴っている。


「みなみながた、スミタダが言っている。この先の食堂に集まれと。」

四郎が狐の姿で現れて、それだけ言うとすばやく去っていった。


「行くぞ!」

同時に3人は飛び出した。


ジュリアンが煙幕を床にたたきつけた。

マンショは刀でばったばったと切り倒しながら、廊下を進む。

マルチノは目にも留まらぬ速さで悪魔を投げ飛ばしながら食堂を目指す。


三人は食堂に入るとマルチノが大きな扉を閉めた。

食堂の中には純忠公と四郎が待っていた。


「みな、大事無いか?」

「はっ!」

マンショが答えた。


「そろそろ気づいておろう、これは罠だ。わしらはどうやらこの屋敷にとじこめられたらしい。」


「ですが、悪魔の目的は私たちの殺害ではないのですか?私たちから敵の巣窟に乗り込んできてやったのです。私たちを殺すいいチャンスではありませんか。」

マルチノが首をかしげた。


「何か他の目的があったのかもしれぬ。とにかくわしらはこの屋敷の中の悪魔人形たちを片付けねば身動きが取れぬ。」


「誰か来る」

マルチノが身構えた。


その時、食堂の扉が勢いよく開いた。

「待たせたな、私だヴァリニャーノだ。」


「ヴァリニャーノ様!」

マンショが嬉しそうにひざまついて服のすそにキスをした。


「ヴァリニャーノ殿、いや真のローマ法王、待っておたぞ。」

「純忠殿、ご苦労をおかけした。」


「どういうことですか?ヴァリニャーノ様がローマ法王?」

「・・・・・・。」

「やはりそうでしたか・」

3少年は目を丸くしている。


「外のやからは私とアサシン達とで片付けた。ところで・・・」


ミゲルはどこにいる?


皆が凍りついた。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ