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女子とかつての女子たちに

晴れた日の海の記憶に

作者: 薄雪草



水平線の彼方から

波のもとは生まれる


紺碧の海から立ち上がり

水平に広がって

波と波は連なりながら

青い海岸によせてきて

白くきらめきながら散っていく


海音は絶え間なく低く響いて

遠い昔

人がまだ海にいた頃の

鼓動と呼応する



…………………………



砂浜と海の境界を

裸足で歩いていると

波しぶきがはねて

ロングスカートの裾が

海になる


白い貝殻を拾った

きれいなので

一番似合う

砂浜に戻した

海がさびしがりそうだったから



…………………………



夕方になると

白波は夕陽の色を映して

影は群青を宿す


絶え間なく波音が奏でられる

波音と波音の間に

音のない音楽が聞こえる


海と空の境界が霞んで

遠くの海上に

夜の気配が漂いはじめる


波打ち際では

夕陽があかるく照らして

波面をきらきら輝かせていた










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― 新着の感想 ―
こんにちは。はじめまして。 素敵な優しい美しい綴り方ですね。 学生の頃は、近辺に渥美半島や東三河の三河湾がありその海岸通りを幾度かに通った事を思い出します。 心落ち着きます。ありがとうございました。 …
[良い点] とても美しい詩だと思いました。 男子ですが乙女的な心も持っているので 読んでも良いですよね?(╹◡╹)
[良い点] >水平線の彼方から  波のもとは生まれる この部分が特に表現が美しいと言いますか、素敵好きです(*´▽`) 波の音が聴こえてくるようです…(*´ω`*) 海~いいですよね~(*´∀`…
2021/05/25 10:58 退会済み
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